「ステップ運動(踏み台昇降運動)」とは、ステップ台(踏み台)を上り下りする運動です。
ステップ台(踏み台)があれば、自宅で天候に左右される運動できるのが最大の利点です。
そして、「ステップ運動(踏み台昇降運動)」に運動不足だけでなく、ダイエット効果などがあります。
では、「ステップ運動(踏み台昇降運動)」の消費カロリーは?計算式は?
「ステップ運動(踏み台昇降運動)」の消費カロリーや計算式などについて徹底的に調べてみました。
「ステップ運動(踏み台昇降運動)」の効果と効果的なやり方
「ステップ運動(踏み台昇降運動)」の効果
福岡大学 田中宏暁 (たなか・ひろあき)教授によると、「スローステップ運動」には、以下の効果が期待できるといいます。
※「スローステップ運動」=「ステップ運動(踏み台昇降運動)」
●脳の活性化
この他に、以下を上げる専門家もいます。
●冷え性改善
大半の方の関心はダイエット効果ではないでしょうか?
では、何故ダイエット効果が期待できるのでしょうか?
以下の理由が考えられます。
●下半身等の筋肉等のトレーニングになり基礎代謝がアップ
【関連記事】「踏み台昇降運動(ステップ運動)」の効果と効果的なやり方【専門家に学ぶ】
「ステップ運動(踏み台昇降運動)」の効果的なやり方
基本的なやり方
「ステップ運動(踏み台昇降運動)」の基本的なやり方は、ステップ台(踏み台)を上り下りするだけです。
ポイントは以下の2点。
●最初に出す足を時間を決めて左右交互にする。
ステップ台(踏み台)の高さ
ステップ台(踏み台)の高さが高いほど、負荷がかかり、運動量(消費カロリー)は増えます。
但し、無理をしないことです。
最初は、10cmから始め、慣れてきたら高さを上げましょう。
※高さ調節ができるステップ台(踏み台)が便利です。
※ステップ台(踏み台)おすすめ3選【サイズ・口コミ徹底比較】
運動時間
脂肪が燃焼するに20分以上かかると言われています。
但し、最初は無理なのない時間(3分でも10分でも)から始め、20分以上を目標にしましょう。
足を動かすペースは1分間に80回が目安。
※諸説あります。
効果が出る期間
これに関しては、ステップ台(踏み台)の高さ、運動時間、運動頻度等によるので、一概に言えません。
福岡大学 田中宏暁教授は以下のように述べています。
「スローステップを毎日、30分程度続けた場合は、2週間ぐらいで効果が出始める。1か月半ほど続けることで体力がアップしてきたことも実感できるようになる。」
2~3ヶ月で以下の運動効果が期待できるという専門家も。
■足腰の強化
■便通の改善
■心肺機能の向上
■認知症予防
何事もそうですが、継続することが大事です。
最低でも3ヶ月は続けましょう。
実際に「ステップ運動(踏み台昇降運動)」で10ヶ月で35㎏痩せた方がいます。
⇒【自粛ライフに最適!】踏み台昇降ダイエット詳細まとめ【92kg→57kg】
「ステップ運動(踏み台昇降運動)」の消費カロリー
「ステップ運動(踏み台昇降運動)」の消費カロリーはいくらなのか?
これについては具体的な数値が中々見つけられませんでした。
ウォーキングの消費カロリー何倍か?
「ステップ運動(踏み台昇降運動)」の消費カロリーに関しては、「ウォーキングより多く、ジョギング未満」と言われることが多いですが、具体性に欠けます。
また、一言にウォーキングと言っても、歩く速さは様々です。
とあるステップ台(踏み台)の販売ページには、以下の記述がありました。
但し、「ステップ運動」の消費カロリーは高さにも左右されます。
また、この説明では、そもそもウォーキングの消費カロリーを知る必要があり、面倒です。
直接計算する計算式はないのでしょうか?
一般的に消費カロリーの計算にはMETSを使った計算式が用いられます。
METSを使った消費カロリーの計算式
METS(メッツ)とは身体活動の強度を表す単位で、運動によるエネルギー消費量が安静時の何倍にあたるかを示す値です。
計算式は以下になります。
「ステップ運動(踏み台昇降運動)」のMETsは?
ここで、問題にぶつかりました。
「ステップ運動(踏み台昇降運動)」のMETsがいくらかの情報が見つからない。
どの運動が何METsに当たるかについては、改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』(2012年4月11日改定)【国立健康・栄養研究所】に詳しい一覧表が掲載されています。
しかし、「ステップ運動(踏み台昇降運動)」のMETsの記載はありません。
さらに調べると、METsそのものを計算する計算式にACSMステップピング方程式というものがありました。
※ACSM:American College of Sports Medicine(アメリカスポーツ医学会)
ACSMステップピング方程式によるスローステップ(踏み台昇降運動)のMETs値
計算はややこしいので割愛します。
結論は以下になります。
スローステップ(踏み台昇降運動)で、
・1分間に80ステップ(歩)=ステップ率20
・高さ20㎝での
METs(メッツ)の値は「5」
※参照:スローステップ(踏み台昇降)運動の消費カロリー計算を試みた
そして、このACSMが提示する運動強度の理論値と実測値を比較検討した実験があります。
踏み台昇降運動における運動強度の信頼性についての検討
高さ15cmでは、ACSMが提示する運動強度は5.8METsであるのに対し、実測値運動強度は4.7±1.1METs、推測値運動強度は5.3±0.5METsであった。高さ25cmでは、ACSMが提示する運動強度は7.9METsであるのに対し、実測値運動強度は6.4±1.4METs、推測値運動強度は7.1±0.5METsであった。実測値運動強度と推測値運動強度には統計学的な有意差は認められなかったものの、実測値運動強度は推測値運動強度やACSMの概算値よりも低い傾向を示した。
※参照:踏み台昇降運動における運動強度の信頼性についての検討【J-STAGE/公益社団法人 日本理学療法士協会】
結論的には以下になります。
高さ15㎝:4.7±1.1METs
高さ25㎝:6.4±1.4METs
「ステップ運動(踏み台昇降運動)」120歩/分はどうなの?
私の場合、高さ20㎝のステップ台(踏み台)を使った昇降運動の歩数は、100歩/分。
スピードアップして、108歩/分でした。
※但し、昇る時に左右の足を入れ替えています。
120歩/分はとてつもない速さです。
既に見てきた情報では、「80歩/分」というのが標準なので、何故、上記の実験では、「120歩/分」なのか疑問が残るところです。
※実験対象者が大学生の為でしょうか?
そもそもMETsは正確なのか?
そして、ここで根源的な問題に触れます。
そもそもMETsは正確なのか?
これについては以下の見解があります。
※参照:メッツから消費カロリーの計算方法【入江病院リハビリテーション科】
「ステップ運動(踏み台昇降運動)」の消費カロリー計算式
「ステップ運動(踏み台昇降運動)」の消費カロリーをざっくり計算する計算式は以下になります。
※あくまでも大雑把な推定値であるということを念頭に置いてください。
●高さ25㎝:1.05×6.4(METs)×体重(kg)×運動時間
※いずれも120歩/分
仮に体重=65㎏、運動時間=30分(0.5時間)で計算してみます。
●高さ15㎝:1.05×4.7(METs)×65(kg)×0.5=160kcal
●高さ25㎝:1.05×6.4(METs)×65(kg)×0.5=218.4kcal
160kcalはお茶碗一杯分のカロリーと同じなので、思った程、消費カロリーは多くないですね。
仮に体重65㎏の人が、高さ15㎝の「ステップ運動(踏み台昇降運動)」を毎日、1時間続けた場合、1ヶ月の総消費カロリーは以下になります。
160kcal×2×30=9,600kcal
体重1㎏痩せるのに7,000kcalとすると、
9,600kcal÷7,000kcal=1.37㎏
1ヶ月で1.37kgになります。
これを3ヶ月続けると約4㎏、6ヶ月続けると約8㎏。
継続は力ですね。
但し、これはあくまでも消費カロリーだけを見た場合です。
基礎代謝力のアップで劇的に痩せる
「ステップ運動(踏み台昇降運動)」で得られる効果は有酸素運動による消費カロリーだけではありません。
「ステップ運動(踏み台昇降運動)」で下半身の筋肉だけでなく、背筋と腹筋も鍛えられることによる基礎代謝力のアップがあります。
基礎代謝力のアップによって、消費カロリーが増えます。
従って、有酸素運動による消費カロリー以上のダイエット効果が見込めます。
また、筋肉がついて基礎代謝力がアップすると、どんどんカロリーが消費されるので、ダイエットに最適です。
勿論、筋肉は一長一短では付かないので、3ヶ月は続けましょう。
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