希少糖とは、香川県の産学官プロジェクトで誕生した「”太りにくい”夢の甘味料」です。
希少糖には糖尿病に効果があると言うのは本当?
原料は?危険性は?希少糖商品は?
希少糖及び希少糖含有シロップの効果と危険性など希少糖に関連する疑問についてスッキリ解説します。

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希少糖とは?

希少糖エリスリトール

希少糖とは自然界での存在量が少ない単糖(糖の最小単位)や糖アルコールのことです。

自然界の単糖はその多くがぶどう糖(グルコース)であり、他に果糖(フラクトース(フルクトース))、ガラクトースなどが多く存在しています。

その中で、微量ながらも「プシコース(アルロース)」「アロース」「キシリトール」「エリスリトール」といった様々な単糖もあり、これらが代表的な「希少糖」です。
※「エリスリトール」について詳しくは⇒エリスリトールとは?効果効能・危険性・糖質・ラカントSとの違いをズバリ解説!

香川県の産学官プロジェクト

希少糖は1991年、香川大学農学部に在籍していた何森健教授(当時)が、農学部食堂裏の土壌の中から、果糖を希少糖(D-プシコース(D-アルロース))に変換させる酵素を持つ微生物を発見。

その後、様々な難関を乗り越え、香川大学が中心となる、香川県の産学官プロジェクトとして量産化に成功。

2013年には希少糖含有シロップが販売され、ブームになりました。
※希少糖含有シロップについては後述します。

希少糖の効果

希少糖は虫歯予防に効果があると認知されています。

以下は希少糖含有シロップに含まれる希少糖プシコース(アルロース)とタガトースの効果です。
※2014年3月開催の国際希少糖学会で、「プシコース」を「アルロース」と名称変更する方針が示されました。

プシコース(アルロース)の効果

プシコース(アルロース)の甘味度は砂糖の7割程度で、清涼感があるキレのいい甘さをしています。

また、プシコース(アルロース)そのものにはカロリーはほとんどなく、これは希少糖に共通した特徴です。

食後血糖値の上昇抑制、抗肥満、動脈硬化の抑制など、糖尿病や肥満(メタボリックシンドローム)の方への予防効果が期待できる研究結果が出ています。

タガトースの効果

タガトースは、天然に存在する六炭糖の希少糖の一種で、熱帯植物Sterculia setigeraに存在するほか、加熱した乳や発酵乳製品、希少糖含有シロップにも含まれています。

特異な後味もなく砂糖に近い甘さで、その度合いは砂糖の9割程度です。
エネルギー値は2kcal/gで低カロリーな糖質です。
乳糖を原料とした極めて安全性の高い糖で、海外では食品として使われています。

以下の効果が期待されています。
・非う蝕性=虫歯の発生を防ぐ
・血糖値上昇抑制効果
・大腸がん抑制効果
・プレバイオティクス効果

希少糖の原料

希少糖には、「キシリトール」や、低カロリー甘味料として市販されている「エリスリトール」があります。

これらの普及品は天然の糖類をもとに酵母による醗酵や還元反応を利用して工業的に作られた糖アルコールです。

「プシコース(アルロース)」や「アロース」は人工的な大量生産がこれまで難しい希少糖でしたが、香川大学で生産方法についての研究が進み、新しい酵素の発見によって量産化に成功しました。

「プシコース(アルロース)」や「アロース」の原料は果糖です。

希少糖商品

希少糖は様々な商品に使われています。
希少糖含有シロップとしては「レアシュガースウィート」が代表的です。

希少糖含有シロップ「レアシュガースウィート」

酵素発見とイズモリング構築により、高純度のプシコース(アルロース)が従来よりも低コストで生産可能になりましたが、それでも、一般的に使用するには高価。

その点、プシコース(アルロース)をはじめ種々の希少糖を含むシロップにしたものなので安価に製造できます。

又、シロップ状なので、砂糖の代替として料理などに使うことも、冷たい飲料の甘味剤として使うこともできます。

希少糖含有シロップ「レアシュガースウィート」の家庭向け500gペットボトルが2013年に全国発売、2014年には270g小型ペットボトルの「レアシュガースウィート」発売されました。

希少糖含有シロップの原料

希少糖含有シロップは、市販のぶどう糖果糖液糖をアルカリ化し、加熱することで異性化することで製造します。

希少糖含有シロップの原料は市販のぶどう糖果糖液糖です。

希少糖含有シロップの糖組成バランス

希少糖含有シロップは、希少糖以外に様々な糖を含みます。

ブドウ糖:45%
果糖:30%
希少糖(プシコースなど):15%
その他の糖(オリゴ糖など):15%

希少糖含有シロップの効果

希少糖含有シロップには希少糖プシコース(アルロース)だけでなく、ブドウ糖、果糖等も含みます。

希少糖含有シロップに以下の効果があることが実証されています。

抗肥満作用

糖代謝の改善や抗肥満作用が報告されています。

体重の減少(1.8kg)と体脂肪率の減少(1.7%)が見られました。また、摂取を止めるともとに戻っていることも分かります。

シロップ中のプシコース(アルロース)などの希少糖がぶどう糖の吸収阻害をしていることが、主な要因だと考えられています。

血糖値上昇が穏やかに

砂糖と希少糖含有シロップを同時に摂取した場合には、砂糖単体で摂取したケースに比べ、血糖値上昇が穏やかになるという結果が得られました。

砂糖のすべてを希少糖含有シロップに置き換えずに併用して使用することでも血糖値やインスリンに影響を与えることが確認できます。

肝グリコーゲン・糖代謝への影響

グルコキナーゼ(糖利用亢進に関わる酵素)はブドウ糖濃度に呼応し、血糖値を制御してインスリンを節約します。

グルコキナーゼを活性化する薬は新たな糖尿病治療薬として期待されています。

ラットの飲み水に混ぜて希少糖含有シロップを連続投与すると体重・腹部脂肪量の増加を抑えることが報告されました。

希少糖は糖尿病に効果があるのか?

2016年6月1日放送のNHKの番組で「希少糖」が取り上げられました。

「希少糖入りの水を飲んだラットは、食後の血糖値の上昇がおよそ20%抑えられました。さらに3か月間、飲み続けたところ、内臓脂肪の蓄積がおよそ30%抑えられたのです。」

「健康な人、20人に希少糖を飲ませたところ、人でも血糖値の上昇を抑えられることが分かりました。」

「(希少糖は)からだの中に入って、糖の流れを変える。
例えば糖尿病患者に代謝異常が起こる。
その代謝異常を元に返すような作用が、この希少糖にはある。」(香川大学 医学部 村尾孝児教授)

希少糖は、甘味料でありながら、血糖値の上昇を抑えられる、まさに夢の甘味料と言えるのではないでしょうか?

但し、糖尿病の予防にはなりますが、糖尿病の治療薬ではありません。
一般販売されている希少糖含有シロップはブドウ糖、果糖を含む製品ですので、血糖値は上昇します。

砂糖の代わりに使えますが、砂糖と同程度の血糖値上昇しますので、ご使用には必ず医師に相談が必要です。

希少糖の危険性

さまざまな効果がある希少糖ですが、危険性はないのででしょうか?
効果があると聞けば聞く程、危険性がないのか心配になるところです。

希少糖は、自然界にある糖アルコールです。
合成甘味料ではありません。

果糖ブドウ糖液糖を原料に作ります。

希少糖の危険性は指摘されていません。

希少糖の日

希少糖の日(記念日)は11月10日です。

香川県高松市の一般社団法人 希少糖普及協会が2017年(平成29年)に制定しました。

日付は「いい(11)とう(10)」(いい糖)と読む語呂合わせから。

希少糖普及協会

希少糖の利用を普及させて、希少糖関連技術の進歩、人類の健康と社会の発展に寄与することが目的です。
※参照:希少糖普及協会