MCTオイルダイエットはMCTオイルを使ったダイエット方法です。
MCTオイルは中鎖脂肪酸を100%含む油のことで、ダイエットに最適です。
バターコーヒーもMCTオイルを使います。
何故、MCTオイルを使うとダイエットに効果があるのでしょうか?
また、MCTオイルダイエットに成功する条件とは?
ここでは、MCTオイルダイエットを推奨している2人の医師のMCTオイルダイエットの効果と具体的な方法を徹底解説します。
MCTオイルとは?
MCT(中鎖脂肪酸)オイルは、ココナッツやパームヤシの種子から作れれる中鎖脂肪酸100%の油のこと。
中鎖脂肪酸は、吸収・代謝スピードが速い為、すぐにエネルギーに変わり、体脂肪になりにくいの特徴です。
⇒MCTオイル(中鎖脂肪酸)の効果・副作用・効果的な飲み方~寝る前に飲むと太る?【徹底解説】
トップモデルのミランダ・カーが愛用していることで有名なココナッツオイルには中鎖脂肪酸が60~70%含まれていますが、MCTオイルは中鎖脂肪酸100%なので、ダイエットに効果が期待できことは言うまでもありません。
⇒ココナッツオイルの効能効果(ダイエット・美容)と使い方(食べ方・肌・髪に塗る)を徹底解説
「シリコンバレー式 自分を変える最強の食事」の中で紹介されている完全無欠ダイエットの要であるバターコーヒーもコーヒーにMCTオイルとグラスフェッドバターを混ぜて作ります。
⇒バターコーヒーダイエットの効果・バターコーヒーの作り方[ギー・インスタントでも可?]徹底解説
MCTオイルダイエットと言うと、MCTオイルを飲みさえすれば痩せると考えがちですが、これは正しくありません。
MCTオイルダイエットを成功させるには条件があります。
それは、”糖質制限”とセットで行う事。
MCTオイルやバターコーヒーを飲んで痩せると言う方は、そこに原因があるかもしれません。
MCTオイルダイエットに成功するには「”糖質制限”とセットで行う事」が必要なのは何故でしょうか?
まず、一般的なダイエット方法を説明します。
ダイエットの方法
「ダイエット=痩せる」は様々な理屈と方法があります。
何故、太るのか?
以前のダイエットの主流はカロリーコントロールでした。
※未だにこの考え方は根強いです。
消費カロリーより摂取カロリーが多いから太る。
痩せるには、「消費カロリー > 摂取カロリー」という考え方です。
この図式を成り立たせるには2つの方法があります。
①消費カロリーを増やす
②摂取カロリーを減らす
消費カロリーを増やす
消費カロリーを増やすには、運動と筋トレです。
但し、運動で痩せるにはかなりの運動量が必要です。
また、筋トレで筋肉は付き、代謝は上がりますが、脂肪は中々落ちません。
摂取カロリーを減らす
「摂取カロリーを減らす」には「食べる量を減らす」ことです。
しかし、「食べる量を減らす」と、「お腹が空く」「パワーが出ない」という症状が起きます。
それだけでなく、筋肉が落ち、体は省エネモードになり、「食べない」時期は痩せますが、食べ出すとリバウンドして、あっという間に体重が戻り、痩せない体質が出来上がっていきます。
糖質制限ダイエットとは?
次に出てきたのが、糖質制限ダイエット。
※低炭水化物ダイエットとも言います。
人間の体は糖質を摂ると血糖値が上がります。
すると、インシュリンが出て血糖値が下がり、余分な糖質は脂肪として蓄えられます。
即ち、血糖値が上がることが「太る」原因である。
従って、血糖値が上がる元である糖質(炭水化物)を制限すれば良い、というのが糖質制限ダイエットの根拠です。
「お腹が空く(空腹が我慢できない」
但し、単純に糖質制限ダイエットを行うと、「お腹が空く」⇒我慢⇒ストレスを抱え、良くありません。
また、脳のエネルギー源であるブドウ糖が途絶えるので「頭がボーっとする」という問題も起きます。
特に糖質制限ダイエットに反対する立場の人は、「ブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源なので、糖質制限ダイエットは危険」とさえ言います。
この「「ブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源」に対して異を唱えるのが、ケトジェニックダイエットの支持者です。
ケトジェニックダイエットとは?
ケトジェニックダイエットのやり方は様々です。
一番分かりやすいのは、糖質は制限するが、「糖質以外は何を食べても良い」という方法です。
「糖質以外は何を食べても良い」ので空腹を我慢するストレスから解放されます。
そして、糖質を制限することの最大のメリットは、糖質をエネルギー源とする糖質回路から、脂肪酸をエネルギー源とするケトン体回路に切り替わることです。
人間は本来、ケトン体回路だったようです。
「ブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源なので、糖質制限ダイエットは危険」という考えがありますが、実際はケトン体も脳のエネルギー源となります。
ケトン体回路に切り替わると、ケトン体がエネルギー源になるので、脳や体のエネルギーが不足することはありません。
従って、「頭がボーとする」ことも「パワーが出ない」問題も解消されます。
そればかりか、脂肪酸を原料にしてケトン体が作られるので、体の脂肪がどんどん消費され、痩せていきます。
それでは、ケトジェニックダイエットとMCTオイルの関係を次に見ていきます。
MCTオイルの効果
MCT(中鎖脂肪酸)は、吸収・代謝スピードが速い為、すぐにエネルギーに変わり、体脂肪になりにくいのが特徴です。
しかし、それだけではありません。
MCTオイルでケトン体質に
MCT(中鎖脂肪酸)にはケトン体が作られるのを促進する働きがあります。
通常は、糖質制限を行っても、すぐにケトン体回路に切り替わりません。
2~3日かかると言われています。
しかし、糖質制限とMCTオイルを飲むことを併用すると、数時間でケトン体が作らていることが分かっています。
また、空腹を感じることがほとんどなくなります。
※これは糖質を制限することで血糖値の乱高下が無くなった為だと考えられます。
MCTオイルを糖質制限ダイエット(ケトジェニックダイエット)と併用する事でダイエットを無理なく行うことが可能です。
MCTオイルのその他の効果
MCTオイル+糖質制限にはダイエット以外にも以下の効果が期待できます。
●糖尿病の予防効果
●認知症(アルツハイマー型)の予防効果
●鬱(うつ)の予防効果
●癌の予防効果
●むくみ改善効果
●片頭痛の改善効果
●持久力アップ効果
●アンチエイジング効果
糖尿病の予防
糖尿病は糖質の摂りすぎが原因です。
糖質を制限し、糖質回路からケトン体回路に切り替わると、血糖値が急激に上がることはなくなります。
結果、糖尿病を予防する効果が期待できます。
認知症(アルツハイマー型)の予防効果
認知症の半数以上を占めるのが、アルツハイマー型認知症です。
アルツハイマー型認知症は脳にブドウ糖を取り込めないことが原因だと考えられています。
ケトン体は脳のエネルギーとして使う事ができます。
糖質制限でケトン体回路に切り替わることでアルツハイマー型認知症の予防効果が期待できます。
鬱(うつ)の予防効果
鬱(うつ)病も認知症と同様に脳にエネルギー不足が原因です。
糖質制限をしてケトン体質になると、血糖値の乱高下というリスクが無くなる為、鬱が改善する人が少なくないのです。
癌の予防効果
多くのガン細胞はブドウ糖でしかエネルギーとして使えないことが分かっています。
即ち、糖質制限はガンを兵糧攻めにすることになります。
進行ガンにもケトン食が効果をあげているとされ、糖質制限は癌の予防効果が期待できます。
むくみ改善
糖質を体内に蓄えようとすると、糖質に対して、その3~4倍もの水分を体内に蓄える体のシステムがあります。
糖質制限をするだけで、体内の水分が排出されて、むくみが改善します。
偏頭痛の改善
脂肪とタンパク質をメインとするケトン食が偏頭痛にも有効であることは研究結果で明らかです。
持久力アップ効果
ブドウ糖はすぐ底をつく燃料です。
一方、ケトン体回路は体内に蓄えられている脂肪を分解してエネルギーに変えるので、持久力がアップします。
このことを自ら実証したのがサッカーの長友佑都選手です。
その経緯は著書に詳しいです。⇒「長友佑都の食事革命」
アンチエイジング効果
ブドウ糖をエネルギー源とする糖質回路では、血糖値の乱高下(=インスリンスパイク)による血管のダメージを引き起こします。
これが老化を促進します。
ケトン体質になることで、インスリンスパイクが起こらなくなるで、アンチエイジング効果が期待できます。
医師の推奨するMCTオイルダイエットの方法をご紹介します。
宗田哲男医師が推奨するMCTオイルダイエットの方法
宗田哲男医師は宗田マタニティクリニック院長で、自ら糖尿病を糖質制限食で治し、医療の場でも実践しています。
宗田哲男医師の本
糖質制限、ケトン食、バターコーヒー関連の著者があります。
当記事では特に以下の本を参照しました。
MCTオイルダイエットの方法
宗田哲男医師の推奨するMCTオイルダイエット方法は「バターコーヒーダイエット」です。
簡単に宗田哲男医師の推奨するバターコーヒーダイエットは、朝食はバターコーヒーだけにして、昼食・夕食の糖質制限食と組み合わせていく方法です。
この方法は、「シリコンバレー式 自分を変える最強の食事」の完全無欠ダイエット方法と基本的に同じですが、宗田哲男医師はアレンジした方法を紹介しています。
それは、糖質制限の強度別に、次の①初級②中級③上級の3コースのいずれかを選んで、ダイエットの期間は1週間~3週間を目安にスタートするというものです。
①初級コース
●朝食:バターコーヒー
●昼食:通常食
●夕食:主食抜き
②中級コース
●朝食:バターコーヒー
●昼食:主食抜き
●夕食:主食抜き
③上級コース
●朝食:バターコーヒー
●昼食:バターコーヒー
●夕食:主食抜き
畠山昌樹医師の推奨するMCTオイルダイエットの方法
畠山昌樹医師は、都内や仙台市内の病院で診察を担当しながら「本当に健康になる食事」を研究し、畑や式ケトン食を考案。
畠山昌樹医師の本
・ぼくはアスペルガーなお医者さん 「発達障害」を改善した3つの方法
・「糖質制限+中鎖脂肪酸」で確実にやせる! 驚異のMCTオイルダイエット
当記事は以下の本を参照しました。
畠山式MCTオイルダイエットの必須アイテム
畠山式MCTオイルダイエットで毎日摂取するものは以下の3つだけ。
①野菜ジュース
②サプリメント
③オイルドリンク
野菜ジュース
野菜ジュースはカリウムなどの摂取の為に飲む。
野菜ジュース200ml(パック1杯分)から約15gの糖質を摂ることができ、MCTオイルダイエットでは1日に400ml(パック2本分)の野菜ジュース(糖質約30g)を飲む。
サプリメント
主にビタミン、ミネラルなどの栄養を補うと共に、MCTオイルによるお腹のトラブルを防ぐ。
オイルドリンク
【スタンダードタイプ】
・無糖豆乳:50ml
・MCTオイル:20g(大さじ1杯=約14g+小さじ1杯=約4.6g)
・プロティン:3g
【スタンダードタイプ】
・無糖豆乳:50ml
・MCTオイル:10g
・プロティン:3g
・アマニオイル:15g
いずれも、上記の材料をシェイク。
畠山式MCTオイルダイエット実践プログラム
畠山式MCTオイルダイエットでは3つの期間でプログラムが組まれています。
●3日間
●2週間
●1ヶ月間
デトックスを体験する3日間プログラム
●朝
1.野菜ジュースを飲む
2.サプリメントを飲む
3.オイルドリンクを飲む(スタンダードタイプ)
●昼
1.野菜ジュースを飲む
2.昼食(200~250kcal)を食べる
●夜
1.野菜ジュースを飲む
2.サプリメントを飲む
3.オイルドリンクを飲む(スタンダードタイプ)
体質の変化を実感する2週間プログラム
●朝
1.野菜ジュースを飲む
2.朝食(200kcal)を食べる
3. サプリメントを飲む
4.オイルドリンクを飲む(スタンダードタイプ)
●昼
1.野菜ジュースを飲む
2.昼食(200kcal)を食べる
3. サプリメントを飲む
4. オイルドリンクを飲む(スタンダードタイプ)
●夜
1.サプリメントを飲む
2. オイルドリンクを飲む(アマニオイル入りスペシャルタイプ)
ダイエット上級者!1ヶ月間プログラム
「2週間プログラム」を1ヶ月間続けます。
1週間で0.5㎏ずつ脂肪が落ちるのが理想的な経過です。
畠山式MCTオイルダイエット方法は、 宗田式MCTオイルダイエット方法と比べると、やや面倒です。
初めてMCTオイルダイエットに取り組む方には、宗田式MCTオイルダイエット方法が、取り組みやすいのではないでしょうか?