クエン酸リンスとは酸性のリンスのことです。
シャンプーでアルカリ性に傾いた髪を弱酸性み戻す働きがあります。
クエン酸リンスは手作りすることが出来ます。
クエン酸リンスとバッファー剤の違い、クエン酸リンスの効果、作り方(濃度など)、使い方、注意点等をご紹介します。

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酸リンスとは?

クエン酸

酸リンスとは酸性のリンスのことです。
酸リンスには、酸リンスやクエン酸リンスがあります。

酸リンスは「お酢」を使ったリンスです。
「お酢」なので「ツンとした臭いがする」ことから、酸リンスとして多く使われるのは、クエン酸リンスです。

クエン酸リンスはクエン酸を水に溶かして作ります。
※クエン酸リンスの作り方は後述

酸リンスの効果

石鹸系シャンプーや重曹シャンプーを使うと、髪がキシキシときしみます。
これは、石鹸系シャンプーや重曹シャンプーがアルカリで、髪がアルカリ性に傾く為です。

汚れは落ちますが、キューティクルが開き、ゴワゴワ、キシミの原因となります。

ちなみにパーマやカラーリングもキューティクルを開かないと液が髪内部に入らないので、強力なアルカリ剤です。

カラーリングを続けると髪が痛みやすいというのは、これが理由です。

髪の表面は元々は弱酸性です。

石鹸系シャンプーや重曹シャンプーのアルカリ系のシャンプーや、パーマやパーマやカラーリングをした後は、酸リンスやバッファー剤で、アルカリ性に傾いた髪を弱酸性に戻す必要があります。

酸リンスとバッファー剤の違い

酸リンスについて調べるとバッファー剤という名前が出てきます。

バッファー剤は一般的に馴染みが低いですが、美容室ではパーマをかける時に酸リンスとバッファー剤を使うので、美容業界では一般的言葉です。
酸リンスとバッファー剤の違いは以下になります。

・酸リンス=短期的に酸性に傾ける、Phが低く酸度も低い。
・バッファー剤=中長期的に酸性に傾ける、Phは低すぎず酸度が高い。

酸リンスPhは2~3です。
Phが低いと、短時間で毛髪Phも下がるが収斂しやすい。
※「収斂(しゅうれん)」とは、髪がちぢれることなどです。

バッファー剤はPhが5くらいで、酸度が高いので、長い間、Phが下がっている状態が続きます。

パーマやカラーリングをした時に以下に髪へのダメージを最小限に抑えるか?

その為に状況に合わせて、酸リンスとバッファー剤を使い分けるのです。

市販のクエン酸リンス

石鹸シャンプーは洗浄だけのアルカリなので、石鹸シャンプー専用のリンスはクエン酸リンスです。

上記は薄めて使う「クエン酸リンス」です。

原料

全成分:水・クエン酸・クエン酸Na

使い方

1.シャンプーの跡、小さじ約2杯を洗面器7~8分目のお湯に溶かし(300倍)髪を浸します。

2.その後よくすすいで下さい。
※長い髪の場合は量を多めにして下さい。

クエン酸リンスの作り方

クエン酸リンスは自宅で手作りすることも出来ます。
クエン酸リンスを手作りする利点は刺激の強い余分な成分が入っていないということです。

クエン酸リンスの作り方は簡単です。

材料

・クエン酸:大さじ1杯(15g)~3杯(45g)
・水または精製水:500ml
・グリセリン:小さじ1杯
・ペットボトル:1本
※よく水洗いしてすすぎ、中をしっかり乾かしたもの

材料の補足説明

材料についての補足説明です。

●クエン酸
クエン酸はレモン等の柑橘類や梅干しに含まれる「酸っぱい」成分です。
疲労回復等の効果があります。


●グリセリン
グリセリンは、吸水性が高く安全性も高いことから化粧水をはじめ、美容液や保湿クリームまでさまざまな化粧品に配合されています。

●精製水

精製水(せいせいすい)とは、蒸留や濾過やイオン交換などの手法で濃度を上げた、比較的純粋な水である。無色透明・無味無臭で、場合によっては紫外線などで滅菌または殺菌されている。
Wikipedia~精製水

精製水とは、水道水から不純物を取り除いた、不純物が一切入っていない純度の高い水のことです。

クエン酸リンスの濃度

クエン酸リンスの濃度は上記の分量から逆算すると、液体に対して3~9%です。

実際にリンスとして使う時には薄めてください。
※実際の使い方は後述の「クエン酸リンスの使い方」をご参照ください。

作り方

1.ペットボトルにクエン酸、水、グリセリンを入れる
※お好みでエッセンシャルオイルを入れてもOK。

2.体がしっかり混ざるように、1分程度振る。

3.混ぜ終わったら完成!

保存期間

自作のクエン酸リンスには保存料が使用されていない為、時間が経つと簡単に雑菌が繁殖します。

保管できる期間は冷蔵庫で7~10日間が目安です。

常温で保管する場合は、必ずその日のうちに使い切りましょう。

クエン酸リンスの使い方

自作したクエン酸リンスを初めて使う場合は、必ずパッチテストを実施しましょう。
※まれにクエン酸の刺激によって肌が荒れる人がいます。

パッチテストの方法

1.自作したクエン酸リンスを綿棒に染み込ませる。

2.1.の綿棒を二の腕の内側と耳の裏に、10円玉大に薄く塗り広げる。

3.塗った部分を触れたり、濡らしたりしないように注意して48時間放置。

4.皮膚に異常がみられた場合は、すぐに洗い流す。

パッチテストの結果、かゆみ・かぶれ・発赤(ほっせき)・発疹(ブツブツや水泡)といった症状が見られた場合は、クエン酸リンスの使用は控えた方が良いでしょう。

クエン酸リンスの使い方

クエン酸リンスはそのまま使うと酸性がきつく、逆に髪を傷めてしまうこともあります。

1.洗面器に7~8分目ほどはったお湯の中に、大さじ1杯から3杯ぐらいのクエン酸リンスを混ぜる。

2.1.の洗面器に髪をひたしたり、髪にふりかける。

3.最後にお湯ですすいで終了!

クエン酸をつければ開いたキューティクルはすぐに閉じるので、時間を置く必要はありません。

石鹸シャンプーを使用した時は、髪の毛に残っていた石けん成分を洗い流す作用もあるので、すすぎは十分に行いましょう。