α-リノレン酸がTV等で取り上げられ話題です。
α-リノレン酸とは何でしょうか?n-3系脂肪酸とは?
α-リノレン酸の効果効能は?
α-リノレン酸を多く含む食品は?油は?
α-リノレン酸の1日摂取量は?効果的な食べ方は?
α-リノレン酸に関する疑問について徹底解説します。
α-リノレン酸とは何か?
α-リノレン酸(アルファ-リノレンさん)は、多くの植物油で見られる有機化合物である。
α-リノレン酸は多不飽和脂肪酸であり、ω3 脂肪酸である。
栄養学では、摂取することが必須の栄養素である必須脂肪酸である。
ヒトを含めた多くの動物は体内でα-リノレン酸を原料としてEPAやDHAを生産することができるが、α-リノレン酸からEPAやDHAに変換される割合は10-15%程度である。
引用元:Wikipedia~α-リノレン酸
まとめると以下になります。
●α-リノレン酸は植物油に多く含まれる
●α-リノレン酸は必須脂肪酸
●α-リノレン酸は多不飽和脂肪酸
●α-リノレン酸はω3(オメガ3)脂肪酸
●α-リノレン酸は体内でEPAやDHAに変換される。
但し、その割合は、10-15%程度。
ω3(オメガ3)脂肪酸には、α-リノレン酸、DHA、EPAがあります。
※オメガ3脂肪酸については⇒オメガ3脂肪酸とは?効能・摂取量・多い食べ物・油・食べ方を徹底解説!
ここで大事なことは、α-リノレン酸は人間の体に必要不可欠な必須脂肪酸で、体内で合成することができない栄養素なので、積極的に摂る必要があるということです。
※α-リノレン酸を多く含む食品については後述
次にα-リノレン酸の効果効能を見ていきましょう。
α-リノレン酸の効果効能
α-リノレン酸には以下の効果効能が期待できます。
●血流の改善効果
●血栓予防効果
●アレルギー性疾患の改善効果
●脳神経系に作用する効果
●老化を防止する効果
●うつ病の予防効果
血流の改善効果
血液サラサラ効果と言えば、オメガ3脂肪酸のEPAやDHAを思い浮かべる方も多いと思いますが、同じオメガ3脂肪酸のα-リノレン酸にも、血中の中性脂肪やコレステロールを低下させ、血液をサラサラにする効果が期待できます。
血液がサラサラになると免疫が正常に働くようになります。
免疫が正常になることで、アレルギー性疾患の改善効果が期待できます。
※アレルギー性疾患の改善効果については後述
≪α-リノレン酸に期待できる効果①≫
・血中の中性脂肪やコレステロールを低下させる効果
・免疫を正常にする効果
血栓予防効果
α-リノレン酸の血液をサラサラにする効果によって、動脈内の血栓を予防・改善し、動脈硬化を予防し、心臓病や脳血管疾患を回避することができます。
≪α-リノレン酸に期待できる効果②≫
・血栓予防効果
・動脈硬化の予防効果
・心臓病の予防効果
・脳血管疾患の予防効果
アレルギー性疾患の改善効果
アラキドン酸からアレルギーの素が作られますが、α-リノレン酸を積極的に摂取することで、必要以上のアラキドン酸が生成されず炎症の素が発生しにくくなります。
その結果、「皮膚のかゆみが減り肌ツヤが良くなった」、「アトピー性皮膚炎が改善した」、「口内炎や口角炎ができなくなった」、「脂漏性皮膚炎が完治した」、「喘息発作が抑制された」などの効果などが報告されています。
≪α-リノレン酸に期待できる効果③≫
・皮膚のかゆみが減る効果
・肌ツヤが良くなる効果
・アトピー性皮膚炎を改善する効果
・口内炎や口角炎ができなくなる効果
・脂漏性皮膚炎の改善効果
・喘息発作の抑制効果
脳神経系に作用する効果
α-リノレン酸は摂取後体内でEPA(イコサペンタエンサン)やDHA(ドコサヘキサエンサン)に変換されます。
EPAやDHAの効果で血流が良くなり、脳にたくさんの血液を送りこみ、脳神経細胞を活性化させるため、認知症予防につながります。
又、から「魚を食べる子は頭が良くなる」と言われるように、α-リノレン酸を積極的に摂取すると子どもの学習能力や記憶力アップにも効果が期待できます。
≪α-リノレン酸に期待できる効果③≫
・認知症予防効果
・学習能力や記憶力をアップする効果
老化を防止する効果
細胞膜の一つの構成要素がα-リノレン酸をはじめとするオメガ3脂肪酸です。
α-リノレン酸が不足すると、細胞膜が正常に作られずに老化につながってしまいます。
≪α-リノレン酸に期待できる効果④≫
・老化防止効果
うつ病の予防効果
実験結果から、α-リノレン酸の摂取量とうつ病の発生には、相関関係があるとみられています。
また、妊婦や産後のお母さんは、α-リノレン酸を含むオメガ3脂肪酸が急激に減少する危険性があり、産前産後のうつ病の原因になりかねません。
α-リノレン酸は産前産後のうつ病予防に積極的に摂取すべき成分だとえいます。
≪α-リノレン酸に期待できる効果⑤≫
・うつ病の予防効果
・産前産後のうつ病予防効果
α-リノレン酸を多く含む食品
α-リノレン酸を多く含む食品は植物油やナッツ・豆類です。
但し、全ての植物油にα-リノレン酸が含まれているわけではありません。
α-リノレン酸を多く含む植物油
エゴマ油と亜麻仁油(アマニ油)のα-リノレン酸含有量は断トツです。
又、なたね油や大豆油といった植物油にも多く含まれています。
エゴマ油:58g
亜麻仁油:57g
なたね油:7.5g
調合油:6.8g
大豆油:6.1g
※いずれも100g中(以下同様)
α-リノレン酸を多く含む食品(植物油以外)
α-リノレン酸は、上記の植物油以外にも含まれています。
但し、植物油と比べるとα-リノレン酸の含有量は少ないです。
※「くるみ」を除く
くるみ:9g
マヨネーズ(卵黄型):5.1g
凍り豆腐:2.5g
油揚げ:2.5g
ポテトチップス:2.4g
湯葉:2.2g
きな粉(全粒大豆/黄大豆):2g
α-リノレン酸の摂取量
厚生労働省が策定した「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、n-3系脂肪酸の目安量を設定しています。
目安量は欠乏症を予防する観点から設定されておりますが、α-リノレン酸とEPAやDHAといった他のn-3系脂肪酸とを生体内で機能を区別するのが難しいことから、n-3系脂肪酸の摂取量として基準が設定されています。
1日の摂取目安量として、n-3系脂肪酸は成人男性の場合2.0g~2.4g、成人女性で1.6g~2.0gの摂取が推奨されています。
●成人男性の1日の推奨摂取目安量:2.0g~2.4g
●成人女性の1日の推奨摂取目安量:1.6g~2.0g
n-3系脂肪酸とは?
n-3系脂肪酸とは、オメガ3脂肪酸のことです。
今は、オメガ3脂肪酸の名前が普及していますが、以前はn-3系脂肪酸と呼ばれていました。
呼称の違いで、内容は同じです。
α-リノレン酸の効率的な食べ方
α-リノレン酸を圧倒的に含むのは、エゴマ油と亜麻仁油です。
α-リノレン酸を摂るならエゴマ油と亜麻仁油が効率的です。
エゴマ油と亜麻仁油スプーン小さじ1杯(4g)はα-リノレン酸2.3gに相当します。
これは、厚生労働省の推奨する1日の摂取目安量に近い数字です。
α-リノレン酸のデメリットと使い方
α-リノレン酸を含む油脂類は酸化しやすいのが難点です。
光・空気・熱も酸化の原因になります。
従って、α-リノレン酸を含む油を使う時は以下の点に注意する必要があります。
●開封後はなるべく早めに使い切る。
●直射日光を避け冷蔵庫で保管する。
●α-リノレン酸を豊富に含むエゴマ油や亜麻仁油はドレッシングにするか、そのままかけるなど加熱調理せずに摂取する。
以上から、毎日スプーン小さじ1杯(4g)のエゴマ油や亜麻仁油を料理を食べる直前にかけて、摂るのが最も効率的な食べ方です。
ヨーグルト、みそ汁、コーヒー等に入れてもOKです。
※α-リノレン酸は熱に弱いですが、みそ汁やコーヒーに入れるのは問題ありません。
[関連記事]
▶亜麻仁油(アマニオイル )とは?効果効能・副作用・食べ方は?
▶えごま油(エゴマオイル)とは?亜麻仁油の違い・効能効果・副作用・食べ方を徹底解説!