NHK「ためしてガッテン」等で取り上げられ注目の油がえごま油(エゴマオイル)です。
番組終了後にはスーパーからえごま油が消えたという情報も・・・。
えごま油とは何?亜麻仁油の違いは?どちらが良い?
えごま油の効能効果は?副作用は?
エゴマ油の効果的食べ方[摂取量・時間]は?
エゴマ油に関する疑問を徹底解説します。

sponsorlink

えごま油(エゴマオイル)とは何?

えごま油

「エゴマ(荏胡麻)」という名前から「ゴマ」の一種かと思いますが、「エゴマ」はシソ科の1年草です。

食用または油を採るために栽培されます。
葉っぱの形状はシソ(青紫蘇)とよく似ています。

「エゴマ」は、日本ではインド原産のゴマよりも古くから利用されていました。

「エゴマ」が近年注目されるようになったのは、エゴマ油が人体に不可欠な必須脂肪酸であるα-リノレン酸を、他の食用油に比べ類を見ないほど豊富に含んでおり、健康効果が期待できることが判明した為です。

但し、エゴマ油の知名度は低く、「シソ油」の商品名で販売されることが多かったようです。
※「エゴマ」がシソ科の植物であり、葉っぱがシソに似ているからでしょう。

α-リノレン酸とオメガ3とは?

オメガ3私たちのからだに絶対欠かせず、体の中では作れない、食品から摂取する必要がある為、必須脂肪酸と呼ばれています

オメガ3脂肪酸は「オメガ3」と呼ばれることが多く、代表的なのがα-リノレン酸です。
▶α-リノレン酸(ALA)について詳しくは⇒α-リノレン酸とは?効果・多く含む食品・摂取量・効果的な食べ方

α-リノレン酸は、エゴマ以外に、しそ油・あまに油、白菜やほうれん草などの野菜にも含まれています。
※エゴマ油とあまに油(亜麻仁油)の違いは後述

えごま油(エゴマオイル)の効能効果

食品から摂取したα-リノレン酸(オメガ3)の1割程度は体内でEPAに、さらにはDHAに変換されます。

EPA、DHAは魚の油と同じ成分で特に青魚に多い成分として知られています。
▶DHA・EPAについて詳しくは⇒DHA・EPAの効果・取りすぎの副作用・多く含む食品・DHAとEPAの違い【徹底解説】
えごま油(エゴマオイル)の効能にはEPA、DHAの効果効能も含まれます。

●中性脂肪・コレステロールが低下する効果
●ダイエット効果
●便秘解消効果
●認知症の予防・改善効果
●美肌効果

中性脂肪・コレステロールが低下する効果

えごま油(エゴマオイル)に含まれるα-リノレン酸(オメガ3)は体内でEPAやDPAに変換されます。

EPAやDPAは青魚に多く含まれるサラサラ成分です。

α-リノレン酸(オメガ3)には以下の効果があります。

・中性脂肪、悪玉コレステロールの減少
・血栓の予防
・脳や網膜の神経伝達をスムーズにする

ダイエット効果

エゴマ油に含まれているαリノレン酸(オメガ3)とロズマリン酸という2つの成分には、体内の油を分解して脂肪を溜まりにくくする働きがあるだけでなく、脂肪の燃焼率を高める効果もあり、ダイエット効果が期待されます。

実際、エゴマ油でダイエットに成功したという方も・・・。

以前、TV番組で、ニッチェの近藤こみこさんが、スプーン小さじ1杯のオメガ3のアブラを毎日とるということにトライ。

1ヶ月後に驚きの結果が!

中性脂肪:189mg/dl⇒165mg/dl
体重:マイナス2.6kg

それだけでなく、お通じが良くなる、花粉症が軽減するなどの効果も実感!
※えごま油(エゴマオイル)の効果的な摂取方法については後述

便秘解消効果

えごま油に含まれるα-リノレン酸(オメガ3)は、体内でDHAだけでなくEPAにお変換されます。
EPAは、腸内の炎症を抑えて善玉菌を増やし血液の流れを良くして腸内環境を整える働きがあります。

えごま油は便秘解消効果が期待できます。

認知症の予防・改善効果

えごま油に豊富に含まれるα-リノレン酸(オメガ3)は脳の栄養素です。
体内で脳の栄養素であるEPAあるいはDHAに変化し、脳に多くの血液を送り血流が良くなるため、脳の神経細胞が活発に動くようになります。

その結果、認知症の予防・改善効果が期待できます。

美肌効果

えごま油に含まれるα-リノレン酸(オメガ3)は、抗炎症作用がある上、コラーゲンの生成などを助ける働きがあることにより、美肌効果が期待できると言われています。

・抗炎症作用:ニキビの原因となる菌の増殖を防いでくれる
・コラーゲンの生成促進:肌にハリが生まれますので、シミやしわ、くすみなどの肌トラブルを改善してくれる

えごま油(エゴマオイル)の副作用

えごま油(エゴマオイル)に基本的に副作用はありません。

但し、ヒトによっては、えごま油を摂取るする事で、嘔吐や下痢が起こる場合があります。
原因として考えられるのは以下の点です。

●酸化したえごま油を摂取した
●えごま油の摂りすぎ
●体質に合わない

酸化した「えごま油」を摂取した

エゴマ油に含まれるα-リノレン酸(オメガ3)は非常に酸化しやすいことが特徴です。

脂肪酸の酸化は動脈硬化の原因になったり、体内を酸化させ老化を速めるなどの悪影響があるとされています。

酸化したエゴマ油を摂取は嘔吐の原因になることがあります。
※えごま油の効果的な使い方・食べ方は後述

「えごま油」の摂りすぎ

えごま油に限らず、油は章かが悪いのが特徴です。
油を摂りすぎると、胃痛・胃もたれ・おう吐・下痢などが起きる可能性があります。

体質に合わない

「酸化したえごま油を摂取した」わけでも「えごま油の摂りすぎ」でもない場合、考えられるのは、えごま油が「体質に合わない」ということです。

どんな良い食品でも、合う合わないの問題があります。
α-リノレン酸(オメガ3)の摂取が目的なら、α-リノレン酸(オメガ3)を豊富に含む亜麻仁油(アマニオイル )を試す、あるいは、α-リノレン酸(オメガ3)が配合されたサプリメントを試すと言う方法があります。

えごま油(エゴマオイル)の効果的な使い方・食べ方

えごま油(エゴマオイル)の効能と副作用が分かりました。
効果的な使い方・食べ方をご紹介します。

まず、えごま油(エゴマオイル)は1日どれくらい摂取すると良いのでしょうか?

えごま油(エゴマオイル)の摂取量

えごま油(エゴマオイル)の効果的な摂取量は1日1回小さじスプーン1杯(5ml)です。

えごま油(エゴマオイル)が良いからと言って、それ以上摂るとカロリ-オーバーになる可能性があります。
※色んな種類の油がありますが、油のカロリーは大体1gあたり9kcalです。小さじスプーン1杯(5g)のえごま油(エゴマオイル)は45kcalに相当します。

特にダイエット中は注意しましょう。

えごま油(エゴマオイル)の摂取方法・時間

えごま油(エゴマオイル)に含まれるオメガ3に最大の弱点は熱に弱く、酸化し易いことです。

従って、料理に小さじスプーン1杯のえごま油(エゴマオイル)を掛け、食べる方法がおすすめです。
※えごま油(エゴマオイル)は無味無臭なので料理の味を損ねることがありません。

おみそ汁やコーヒーに入れたり、卵や納豆、サラダやヨーグルト、その他の料理に食べる直前にかけましょう。
※えごま油(エゴマオイル)に含まれるオメガ3は熱に弱いですが、おみそ汁やにコーヒー入れるくらいは問題ありません。

前述のニッチェの近藤こみこさんがやったことは、毎日、小さじスプーン1杯のα-リノレン酸(オメガ3)の油をさまざまな物にかけて食べてもらっただけ。

えごま油(エゴマオイル)の効果的な摂取方法・時間は以下になります。

●効果的な摂取方法:毎日、小さじスプーン1杯のオメガ3を料理にかけて食べる。卵、納豆、鶏ささみ、チーズなどタンパク質を豊富に含む食材がおすすめです。
●効果的な時間:えごま油(エゴマオイル)を飲むタイミングは、朝が良いと言う人と夜が良いという人があるのですが、これは、目的によるのかもしれません。

・ダイエット目的:朝
・美肌効果目的:夜

あくまでも一例です。
実際に試して自分に合ったタイミングを探してください。

えごま油(エゴマオイル)の選び方

えごま油は色んなメーカーから販売されています。
「えごま油」だからといって、どれでも同じわけではありません。

えごま油に含まれるα-リノレン酸(オメガ3)には弱点がありました。

・熱に弱い
・酸化し易い

そこで、えごま油を選ぶポイントは以下の3つです。

●低温圧搾(低温焙煎)
●国産
●箱入り(又は遮光瓶)

低温焙煎(と書いてあるもの)

えごま油は熱に弱いので低温で焙煎したものを選びましょう。

国産

特に韓国産のえごま油は高温焙煎しているものが多いそうです。
国産を選ぶのが無難です。

箱入り(又は遮光瓶)

えごま油は酸化しやすいので直射日光があたらないのが良いので、箱入り、あるいは、遮光瓶入りのえごま油を選びましょう。
※おすすめのえごま油については別記事参照

えごま油(エゴマオイル)の保存方法

えごま油に含まれるα-リノレン酸(オメガ3)には2つの弱点に留意して保存する必要があります。

・熱に弱い
・酸化し易い

●直射日光があたらない暗所に保管。
●ガスコンロの近くなど、温度が上がる場所に置かない。
●開封して使ったらすぐに封を締め、1ヶ月以内に使いきる。

えごま油は冷蔵庫で保存するのが無難です。

えごま油(エゴマオイル)と亜麻仁油(アマニオイル )の違い

えごま油と亜麻仁油のいずれも、α-リノレン酸(オメガ3)の含有量が多いことが特徴です。

えごま油と亜麻仁油の違いは何でしょうか?

えごま油も亜麻仁油も基本的に同じです。
但し、若干違いはあります。

●食物繊維の種類の違い
●ポリフェノールの違い

食物繊維の種類の違い

えごま油も亜麻仁油も水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類の食物繊維を含みます。

食物繊維は、便の量を増し、腸の蠕動運動を刺激して、便秘解消に効果があります。

食物繊維の量は亜麻仁油の方が多く含まれているので、便秘解消を目的なら、亜麻仁油の方が良いかもしれません

ポリフェノールの違い

えごま油も亜麻仁油もポリフェノールが含まれます。
但し、ポリフェノールの種類が異なります。
※植物にはポリフェノールが含まれますが、植物によって種類が異なるので自然なことです。

・えごま油に含まれるポリフェノール:リグナン~腸内細菌によりとてもパワフルな抗ガン物質に変わる成分
・亜麻仁油に含まれるポリフェノール:ルテオリンとロズマリン酸~抗炎症作用や抗酸化作用、抗アレルギー作用があります。そして、ロズマリン酸には、ダイエット効果も期待できます。

美肌効果・ダイエット効果を期待するなら、えごま油ということになるでしょうか?

しかし、これらの成分は含まれていますが、実際の効果にどれだけの差があるのかは不明なので、どちら良いとは一概に言えません。

最終的にはどちらが自分の体に合っているかと問題になるかと思います。

とりあえず、1ヶ月、どちらかの油を摂ってみて、思った効果がなかったら、別の油で試してみるというのが確実ではないでしょうか?

[関連記事]亜麻仁油(アマニオイル )とは?効果効能・副作用・食べ方は?