昼寝(仮眠)をGoogle等の大手企業が社員に推奨しているそうです。
昼寝(仮眠)の眠気解消以外の効果とは何でしょうか?
昼寝にベストな時間・タイミング(時間帯)、机で昼寝をする時に効果のある枕、時間通り起きる方法等をズバリ解説します。

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昼食を摂ると眠くなるのは何故?

昼寝机私の場合、昼食後の午後2時前後に大体眠くなります。

この時刻になると「必ず眠くなる」「睡魔が襲ってくる」という方は多いようです。

何故、昼食後に眠くなるのでしょうか?

その理由は、「体が消化活動に入って血液が胃に集中し、頭に血が回らなくなるから」とずっと思っていました。
実際、そのように説明する記事もあります。

しかし、これは事実ではありません。
サーカディアン・リズムが関係していました。

サーカディアン・リズム(概日リズム)とは?

概日リズム(がいじつリズム)とは、約24時間周期で変動する生理現象で、動物、植物、菌類、藻類などほとんどの生物に存在している。一般的に体内時計とも言う。
出典:Wikipedia~概日リズム

[補足]
「約24時間」とは、24時間よりも少し長く、個人差があるが大体24~25時間。

朝、目覚めに太陽の日差しを浴びると、体内時計がリセットされます。

眠気のリズム

人間の眠気は、大きくは24時間周期(午前2~4時前後に眠気のピークがくるとされるサーカディアンリズム)、12時間周期(午前、午後2~4時前後に眠気のピークがくるとされるサーカセミディアンリズム)、2時間周期(約2時間周期で眠気と覚醒のリズムを繰り返すウルトラディアンリズム)が存在するとされています。
出典:第8回 睡眠の基礎知識~その7
https://www.e-kango.net/selfcare/aroma/sleep/vol8.html

整理すると眠気のピークは以下になります。
・午前2~4時前後
・午後2~4時前後

午後2時前後に眠くなるのは、このサーカディアンリズムが理由で、昼食が原因ではなかったということです。

[注]
「動物の場合は本能として肉体的に眠くなる時間帯が1日の間に2回あり、1回目は午前2時から午前4時の間。2回目は午後1時から午後3時の間」という情報もあり。

2回目の時間帯が先の情報と1時間ずれています。

体内時計は個人差があり、その幅は1時間なので、必ずしもこれが誤りだというわけではないでしょう。

ただ、「体内時計のリズムは、眠気のピークが就寝時刻からおよそ15時間後にくるようになっている」という意見もあります。

そうであるならば、就寝時刻によって眠気のピークは変わるということになります。

「午後2~4時前後に眠気のピークがくる」前提で逆算すると、就寝時間は午後11時から午前1時の間となります。

毎日寝る時間が同じなら問題はありませんが、寝る時間が変わるとその都度、眠気のピークを計算する必要があり、面倒です。

私の場合、眠気のピークは午後1時から2時30分くらいに来ることが多いので、午後2~4時前後(ないし午後1~3時)の方がしっくりきます。

午後2時前後に眠くなる人が多いと言う事実からも、「眠気のピークは12時間周期」という主張を採用するのが無難なのではないでしょうか?

昼寝と時間

眠気のピークの周期が分かったので、次に昼寝と時間の問題を考えます。

昼寝にベストな時間帯

上記から、昼寝に最適なタイミングは以下になります。

午後2~4時(あるいは午後1時から午後3時)

昼寝は何時までにすべき?

昼寝のベストなタイミングは分かりましたが、何時までなら問題がないのでしょうか?

「15時以降に一定時間以上の仮眠をとると、体内時計のリズムが崩れるため、仮眠は15時までに取るのが良い」という意見がある一方、「16時まで」という意見もあります。

こちらも眠気のピークと同様1時間の差があります。

体内時計は人によって1時間の差があります。
15時ないし16時
後は自分でベストな時間を探すしかありませんね。

昼寝の時間

昼寝のベストな時間帯が分かりました。
次の問題は、昼寝をする時間は何分がベストかということです。

これに関しては、30分以上はNGという意見が共通しています。
では、最低何分、昼寝をすると良いのでしょうか?

昼寝の効果

昼寝の直接的な効果は、「眠い」と感じやすい時間帯に適度な仮眠をとると、脳の疲れがとれ、仕事や勉強のパフォーマンスが上がることにあります。

但し、昼寝の睡眠時間によってその効果は異なります。

昼寝の睡眠時間:1~5分

目を閉じて視界を遮ることで脳を休ませられる。
脳内の睡眠物質は減らないが、脳波にα波が現れ、短時間でもスッキリ。

昼寝の睡眠時間:10~15分

10分以上で蓄積された睡眠物質が分解され、作業効率も上がる。
年齢が若い人なら、15分程度が最適な仮眠時間とされる。

昼寝の睡眠時間:15~30分

15分以上だと、若者は目覚めた後ややボーッとする可能性が。
しかし、入眠に時間がかかる50才以上は、15~30分程度が適切。

昼寝の睡眠時間:30分超

30分以上仮眠すると、深い脳波のデルタ波が発生。
これを昼間の仮眠で発生させると、夜の寝付きが悪くなるので要注意。

昼間に寝すぎることによるリスク

昼間に1時間以上眠る人は認知症リスクがUPするそうです。

また1時間を超える午後の昼寝の習慣がある人は20分の昼寝習慣の人に比べて、心筋梗塞での死亡率が1.7倍という情報も。

前述では「15分程度が最適な仮眠時間」とありましたが、ここでは「20分」という時間が出てきます。

いずれにしても、「20分」は「30分以下」に収まっているので、昼寝(仮眠)の認知症や心筋梗塞のリスクを減らす効果的な時間は15分から30分と見て良いでしょう。

勿論、15分以下でも頭がスッキリする効果はあります。
※最短1分から

効果的な昼寝のポイント

効果的な昼寝のポイントはまず、以下の点です。

・「眠くなる前」に行う
・1~30分で行う

次に昼寝をする時の姿勢です。

昼寝をする時の姿勢

昼寝は横になって寝た方が良いのでしょうか?
これに関しては、横になると寝すぎる場合があるのでNGという意見がありました。

そもそも、特に会社にお勤めの方は横になること自体が難しいです。
そこで、おすすめなのが机(デスク)で仮眠を取るという方法です。

ただ、ここで問題になるのは、うつぶせはOKなのか、いけないのか、という点です。

市販のデスク用の昼寝枕は基本、うつぶせ用です。

以下はTVで紹介されたいた枕です。
正規品と類似品があるようです。
以下は正規品です。

しかし、仮眠は「姿勢は座ったままで頭部を固定する」という意見まあります。

これは、旅行中等にあると便利なネックピローが該当します。

ネックピローだと、旅行の時だけでなく、会社でも使えそうです。

仮眠をとる時は、「うつぶせ」はOKなのか、「姿勢は座ったままで頭部を固定する」のが良いのか、これは自分にとって快適な方法を選べば良いのではないかと思います。

最後に時間通り(30分以内)に目覚める方法を考えます。

時間通り(30分以内)に起きる方法

①「何分後に起きる」と頭の中で3回反復
②昼寝をする前にコーヒーを飲む
③タイマーをセット

①暗示ですね。意外と効果があります。

②「昼寝をする前にコーヒーを飲む」のは、コーヒーに含まれているカフェインは効いてくるまで20分から30分かかるためです。

③時計やスマホのタイマーを使うと設定できます。
耳かけ式のタイマーもあります。
これは、電車等の乗越防止になります。

1分睡眠

効果的な昼寝(仮眠)というと20~30分が相場です。

しかし、「職場で20~30分も昼寝を取れない」とか、「そもそも昼間に20~30分の昼寝時間を確保できない」という方もおられるかと思います。

そんな方に朗報です。
それは1分睡眠です。

仮眠は例え1分でも取らないより取った方が良い。

これは前述「昼寝の効果」で触れましたが、昼寝は1分から効果があります。

椅子に座ったままで目を閉じるだけでも効果があると言います。
1から60まで数えるのもいいし、アファメーションを行うのも良いでしょう。