サッカーの長友佑都選手が肉体改造したことから注目を浴びるようになったケトン体質。
ケトンと言えば、ケトジェニックダイエットですが、ケトン体質とは何でしょうか?
ケトン体質になる為の食事方法・期間・チェック方法等を徹底解説します。
ケトン体質とは?
「ケトン」と言えば、ケトジェニックダイエットです。
ケトジェニックダイエットとは?
「ケトジェニックダイエット」とは、糖質制限+タンパク質などの栄養をしっかり摂って、健康的に、そして短期間で痩せられる、本来あるべき痩身法です。
では、この「ケトジェニック」とは何でしょうか?
ケトジェニックとは?
「ケトジェニック」とは「ケトン体生成の」と言う意味があり、「ケトン体を体の中で作り出して、それをエネルギー源として働かせている状態」のことを指します。
「ケトジェニック=ケトン体質」と言えます。
では、ケトン体とは何でしょうか?
ケトン体とは?
ケトン体とは、体を動かしているエネルギーの1つです。
通常は、炭水化物から分解された糖質(ブドウ糖)からエネルギーを得ています。
しかし、糖質が体内で枯渇すると、脂肪からケトン体が作られるようになります。
ケトジェニックダイエットで痩せられる理由
「脂肪からケトン体が作られる」と前述しました。
この時利用されるのが中性脂肪(=体脂肪)です。
中性脂肪(脂肪酸)が分解=「痩せる」というわけです。
ケトジェニックダイエットの効果
ケトン体質になることの効果はダイエットに留まりません。
サッカーの長友佑都選手は食事改革に取り組み、ケトン体質に変わったことでパフォーマンスの向上に成功しました。
▶ケトジェニックダイエットの効果等に詳しくは⇒ケトジェニックダイエットの効果・食事方法・糖質制限ダイエットとの違い【徹底解説】
ケトン体質になるには?
ケトン体質になるには、ケトジェニックダイエットの実践が必要です。
ケトジェニックダイエットは糖質制限+高タンパク質の食事がメインです。
さらに、詳しく見ていきます。
内容に関しては、ケトジェニックダイエットの第一人者である斉藤糧三医師の以下の著書等を参照しました。
日本ファンクショナルダイエット協会が提唱するケトジェニックダイエットのルールは以下の4つです。
●タンパク質をしっかり摂る
●食物繊維・ミネラルをたっぷり摂る
●オメガ脂肪酸を小さじ1一杯以上/1日
摂っても良い糖質の量:1食20g以下(1日あたり60g)
日本ファンクショナルダイエット協会のガイドラインでは、ケトジェニック状態で、摂ってもよい糖質の量を設定しています。
●ケトジェニック状態
1食あたり20g以下の糖質に制限(1日60g以下)
●セミケトジェニック状態
1食あたり20~40gの糖質に制限(1日60~120g)
1食あたり40gの糖質に制限(1日120g)を超えるとケトン体質とは言えないということです。
タンパク質をしっかり摂る
1日に摂るべきタンパク質の量:体重1㎏あたり1.2~1.6g
※多くても2.0を超えないように
厚生労働省の「食事摂取基準」では、タンパク質の推奨量として、18歳以上の男性で1日60g、女性が50gと設定されています。
ケトン体質になるには、体重55kgの人なら、55㎏×1.2~1.6g=66~88gが1日のタンパク質必要量になります。
これは、厚生労働省の推奨量より、やや多い程度。
食物繊維・ミネラルをたっぷり摂る
1日摂るべき食物繊維の総量(水溶性と不溶性の合計):20g以上
オメガ脂肪酸を小さじ1杯以上/1日
体にいい油として脚光を浴びているオメガ3脂肪酸ですが、ケトン体質になるには、日常的に摂ります。
1日のオメガ脂肪酸の必要量:2g以上(1日小さじ1杯)
ケトン体質になる為の食事内容
以上を踏まえて、具体的に何をどれくらい食べれば良いのかを見ていきます。
●摂っても良い糖質の量:1食20g以下(1日あたり60g)
●1日に摂るべきタンパク質の量:体重1㎏あたり1.2~1.6g
●1日摂るべき食物繊維の総量(水溶性と不溶性の合計):20g以上
●1日のオメガ脂肪酸の必要量:2g以上(1日小さじ1杯)
摂っても良い糖質の量:1食20g以下(1日あたり60g)
糖質20gをもし主食で摂るとすれば、以下の量になります。
・ご飯(精白米):約50g(お茶碗に約1/3)
・パン(食パン):約45g(6切り食パン3/4枚)
・スパゲティ(ゆで):約75g(約1/3食分)
糖質は主食だけでなく、根菜類、イモ類、果物、調味料等に含まれていますので、糖質制限をするなら、主食は抜くのがベストです。
どうしても主食を食べたければ、こんにゃくなどを加工した低糖質ごはんや糖質ゼロ麺、雑穀などを利用した低糖質パン(100g中糖質10g未満)を利用しましょう。
※日本ファンクショナルダイエット協会のルールでは、100g中糖質10g未満の食品はカウントしません。
1日に摂るべきタンパク質の量:体重1㎏あたり1.2~1.6g
体重55㎏の場合、1日摂るべきタンパク質の量は66~88gになります。
肉や魚は正味量の約20%がタンパ質量なので、体重55㎏の人が肉だけでタンパク質を摂るとすれば、1日330~440gの肉を摂取する必要があります。
また、肉があまり得意でない人は、魚や豆腐、納豆などの大豆製品を使うとタンパク質量がクリアできます。
【覚えておきたいタンパク質の量の目安】
・肉類(100g):約20g
・魚類(100g):約20g
・卵(1個):約6g
・豆腐(1丁=300g):約20g
・大豆(100g):約10g
1日摂るべき食物繊維の総量(水溶性と不溶性の合計):20g以上
ケトジェニックダイエットでは、野菜(葉野菜)やキノコも重要素材。
葉野菜は重量の3~5%が食物繊維なので、食物繊維の1日の摂取量を生の葉野菜に換算すると400~670g。
両手山盛り以上の生野菜と覚えると分かりやすいです。
この量をサラダとして食べるか、加熱して食べると、それほど多い量ではありません。
1日のオメガ脂肪酸の必要量:2g以上(1日小さじ1杯)
オメガ脂肪酸が多く含まれる食品には以下のものがあります。
・サチャインチオイル:約50g/100g中
・アマニ油:約50g/100g中
・えごま油:約50g/100g中
・ヘンプシードオイル:約20g/100g中
・チアシード:約20g/100g中)
・くるみ(炒り):9.0g
ケトン体質になる期間
個人差はありますが、一般的には厳密に糖質制限(1日60g以下)をしてから2~3日でケトン体かいとがオンになる(ケトン体質になる)ようです。
半日(12時間)糖質をカットしただけで、ケトン体質になる人も。
1週間はしっかり糖質制限を行って様子を見ましょう。
ケトン体質になったかどうかを確認する方法があります。
※後述
糖質制限をしているつもりでも、ケトン体質にならない方は以外なところで糖質を摂ってしまっていたケースがあります。
ケトジェニックダイエットに注意を要する方
●ケトジェニックダイエットに適さない方
●ケトジェニックダイエットをやってはいけない方
●妊娠中の方や子供
ケトジェニックダイエットに適さない方
長年穀物中心の食生活を続けてきた為、肉食に対応できない腸内細菌になっているケースがあります。
ケトジェニックダイエットを始めて、下痢や便秘を繰り返す、お腹が異常に張る、オナラが多すぎる・臭い、などの症状がある人は、肉を食べる量を減らす、食物性繊維を増やす、医師に相談するなどの対策を。
ケトジェニックダイエットをやってはいけない方
痩せる為に行うケトジェニックダイエットは、健康な人が対象です。
腎臓、肝臓の健康に問題がある方、糖尿病の治療中で薬を飲んでいる方も避けましょう。
妊娠中の方や子供
日本ファンクショナルダイエット協会では、妊娠中の方や成長期の子供がケトジェニックダイエットを実施することは推奨していません。
ケトン体質のチェック方法
自分がケトン体質であるかを確認するにはどうすれば良いのでしょうか?
体のケトジェニック(ケトン状態)を検査する方法には以下の3つの方法があります。
①尿検査⇒ケトン試験紙
②呼気⇒息拭き式ケトン体測定器
③血液⇒血液採取型ケトン体測定器
※②③については⇒ケトン体測定器[ケトン体の数値を検査]おすすめ3選【徹底比較】値段・内容量・口コミ