糖質制限食はつらいカロリー制限なく痩せることから、そのダイエット効果が注目されています。
そもそも糖質制限食とは何でしょうか?
糖質制限食はダイエット以外にも様々な効果があります。
糖質制限食で改善効果が期待できる病気や症状とその根拠を徹底解説します。

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糖質制限食とは何か?

体重計糖質制限食とは、ざっくり言えば、主食(=糖質)を抜いておかずばかり食べる、といったイメージです。

糖質制限食は元々は糖尿病及び合併症の治療と目的とする食事療法です。しかし、それだけでなく、他の病気の改善効果、ダイエット効果が期待できます。

糖質・脂質・タンパク質の3大栄養素の内、血糖値を上げるのは糖質だけです。

そこで、糖質の摂取を抑えて、食後血糖上昇とインスリンの過剰分泌を防ぐというものです。

[根拠]
摂取後に直接血糖に変わるのは糖質のみ。糖質は速やかに吸収されて100%血糖に変わり、ほぼ120分以内に吸収は終わる。
たんぱく質と脂質は摂取後、直接血糖に影響を及ぼすことはない
」(アメリカ糖尿病学会の患者用テキスト[2004年版]

これらは食べ物に含まれるカロリーとは無関係の生理学的な特質です。

一方、日本で常識とされている糖尿病の食事療法は、カロリー制限を重視した炭水化物(糖質)中心の糖尿病食です。

いかに日本の糖尿病学会がガラパコス化しているかが分かります。

糖質制限食の種類

現在、日本で実践されている糖質制限食は大きく分けると以下の3つがります。

A.高雄病院のスーパー糖質制限食(1食当たり糖質10~20g以下)
B.山田悟医師のゆるい糖質制限食(1食当たり糖質30~40g)
C.釜池豊秋医師の糖質ゼロ食(1日1食のみで糖質5g以下)

効果と実践のしやすさから判断すると「高雄病院のスーパー糖質制限食」が一番です。
※実際は高雄病院では3段階の糖質制限食があります。

糖質制限食は糖尿病及び合併症だけでなく様々な病気や症状が改善する可能性があります。

ダイエット効果

低炭水化物食(糖質制限食)がもっとも体重を減少させ、善玉コレステロールを増加させた」(ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスンの論文[2008年7月17日号])

アトキンスダイエットがもっとも体重を減少させ、善玉のHDLコレステロールを増やし、中性脂肪を減らす事が明らかになった。1年間で平均4.7㎏の減少。」(米国医師会雑誌[2007年3月号])

アトピー・花粉症などのアレルギー疾患対策に

「糖質制限食を実践している糖尿人の中にはアトピー性皮膚炎を合併している方もいる。そういう場合、糖尿病治療のための糖質制限食を続けている内に、乾燥肌がしっとりしてきて、長年患っていたアトピー性皮膚炎が良くなった人もいる。
また、長年患っていた花粉症が出なくなった人もいる。」(高雄病院の症例より)

アルツハイマーにも効果がある可能性

糖尿病があるとアルツハイマー病になりやすいことが、過去のいくつもの研究で明らかになっています。

糖尿病のコントロールが良好ならアルツハイマー病にもなりにくいと予想されます。

虫歯や歯周病の予防効果も

虫歯と歯周病は、歯を失う二大原因です。
そして、虫歯も歯周病も最大の原因はプラーク(歯垢)です。

糖質制限食でプラークが減ります。

糖尿人は歯周病を起こしやすいことが知られています。
糖質制限食で歯垢を減らして、最低限のプラークコントロールも実施して、虫歯や歯周病の予防を目指しましょう。

免疫力アップも

糖質制限食により、全身の血流・代謝がよくなり免疫力もアップします。※免疫とは、細胞やウイルス、がん細胞など、人体を害するものから身を守る能力です。

糖質制限食を続けていくと、今まで知られている動脈硬化のリスク要因が全て改善します。
ブドウ糖ミニスパイクがないので、様々な生活習慣病の予防・改善が期待できます。

肥満からくるガンは糖質制限食で予防できる

2007年に世界がん研究基金が、太り過ぎると7種類のガンになる危険性が高まると報告しました。

「BMI値(体重を身長の2乗で割った体格指数)を20~25未満に保つのが望ましく、肥満によって乳がんや膵臓がんの他、直腸・食道・子宮体・腎臓・胆のうガンにないやるい」と結論づけています。

ガン予防効果

善玉コレステロールが心筋梗塞やガンを遠ざける

米タフツ大学分子心臓学研究所のリチャード・H・カラス理事らが、「HDL(善玉)コレステロールが高い人は、心疾患リスクが2分の1から3分の1になるだけでなく、発がんのリスクも大幅に低くなる」という研究結果を米国心臓学会誌に発表。

糖質制限食を実践すると、ほとんどの人のLDLコレステロール値が上昇します。
このことは、糖質制限食で心筋梗塞やガンが予防できるということだり、大きなアド版エージです。

マウスが立証した糖質制限食のガン予防効果

「キャンサー・リサーチ」は世界的に定評のあるガン専門誌です。
その雑誌の2011年7月号に「低炭水化物・高タンパク食が、腫瘍の発育を抑制し、発がんを予防した」という論文が載りました。

このマウス実験の低炭水化物・高タンパク食の割合は「炭水化物15.6%、タンパク質58.2%、脂質26.2%」です。

※本記事は糖質制限食の第一人者である江部康二氏の著書を参考にしました。
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