発芽玄米とは、僅かに発芽させた玄米です。
玄米は健康にいい完全食ですが、「美味しくない、食べにくい」のが欠点。
その点、発芽玄米は玄米に比べて栄養価が高く、「美味しい、食べやすい」のが特徴です。
発芽玄米の糖質・栄養[玄米・白米比較]・効果を徹底解説します。
発芽玄米とは?
発芽玄米とは、字の通り、発芽させた玄米です。
もう少し、詳しく見ていきましょう。
発芽玄米(はつがげんまい)は、玄米を発芽(出芽)させた米で、白米と比較して栄養価が高い玄米を食べやすく加工した製品である。
1990年代に発芽に伴いγ-アミノ酪酸(GABA)が増加すると報告された事で注目され商品化が行われた。
出典:Wikipedia~発芽玄米
Wikipediaの発芽玄米の説明は、簡潔ながら発芽玄米の特徴を良く表しています。
・発芽玄米とは玄米を発芽(出芽)させた米
・白米と比較して栄養価が高い
・玄米を食べやすく加工した製品
・発芽に伴いγ-アミノ酪酸(GABA)が増加
但し、1点補足があります。
それは、「玄米を”僅か”に発芽させた」と言う点です。
実は、”僅か”という表現こそないものの、Wikipediaに以下の説明があります。
玄米を 1晩から2晩程度、20℃から30℃の水に浸し、0.5mmほどの芽が出た状態にしたもの。根が出現すると食味が低下するほか、芽が伸びすぎると玄米自身の成長のために消費され栄養価が低下する。
「0.5mmほどの芽が出た状態」が”僅か”に当たります。
確かに”僅か”(というか、ほんの”僅か”)です。
一般社団法人高機能玄米協会のHPにもWikipediaと似た説明が記載されています。
≪発芽玄米のメリット≫
●栄養価がアップ
発芽玄米の栄養価の高さは、白米をはじめとする他の主食に比べて群を抜いている。
中でも、ストレス軽減作用で知られるギャバは白米の約10倍も含まれている。
●旨みがアップ
発芽玄米は甘み、旨みが豊富。
これは、発芽により酵素が活性化されることで、糖質が分解されて甘みが増すと共に、たんぱく質が分解されて旨み成分であるアミノ酸が増える為。
●食べやすさがアップ
発芽により糠がやわらかくなることで、玄米特有の「炊飯が面倒」「硬い」というデメリットが解消され、白米と同様に炊くことができ、白米と変わらない食べやすさになる。
発芽玄米の特徴をまとめてみます。
①発芽玄米とは玄米をわずかに発芽させた米
②玄米より栄養価が高い
③ストレス軽減作用で知られるギャバ(GABA)が増加
④玄米より甘味、旨味が豊富
⑤玄米より食べやすい
⑥白米と同様に炊くことができる
※発芽玄米・玄米・白米等の違いについて詳しくは⇒発芽米・発芽玄米・玄米・胚芽米・白米の違いを徹底解説!
発芽玄米の糖質・栄養・カロリー比較
発芽玄米の糖質・栄養を玄米、白米と比較してみました。
以下は、ご飯お茶碗一杯分(150g)に含まれる数量です。
白米 | 玄米 | 発芽玄米 | |
---|---|---|---|
カロリー | 252kcal | 248kcal | 250.5kcal |
タンパク質 | 3.75g | 4.2g | 4.5 |
脂質 | 0.5g | 1.5g | 2.1 |
糖質 | 57.2g | 52.7g | 49.8 |
食物繊維 | 0.5g | 2.1g | 2.7 |
カリウム | 43.5mg | 142.5mg | 102mg |
マグネシウム | 10.5mg | 73.5mg | 79.5mg |
ビタミンB1 | 0.03mg | 0.24mg | 0.2mg |
ビタミンB2 | 0.02mg | 0.03mg | 0.02mg |
ビタミンB6 | 0.03mg | 0.32mg | 0.2mg |
ギャバ(GABA) | 2.3mg | 3.3mg | 22.5mg |
※参照:日本食品標準成分表- 文部科学省
発芽玄米の効果・効能
発芽玄米に以下の効果が期待できるようです。
※一般社団法人高機能玄米協会HPより抜粋
http://www.mfbr.org/effect.html
肥満:ダイエット
脂肪がつきやすいウエストの発芽玄米摂取によるサイズ変化を調査したところ、軽度から中度の高脂血症の男性は、2か月後に1.8㎝の減少が見られた。
豊富な食物繊維が中性脂肪の増加を抑制し、内臓周囲に蓄積していた脂肪が減少したと考えられる。
高脂血症:糖尿病に合併する高脂血症を改善
2型糖尿病患者が発芽玄米を食べた期間では、白米を食べた期間よりも血中のコレステロール値、中性脂肪が低下した。
高血圧:高めの血圧を正常に近づける
発芽玄米を8週間毎日食べてもらった結果、軽症高血圧の方の収縮期血圧が有意に低下した。
発芽玄米は正常血圧に調整する機能が示唆される。
糖尿病:血糖値を有意にコントロール
2型糖尿病患者が発芽玄米を食べた期間では、食べる前よりも全員の血糖値が低くなった。
便秘:豊富な食物繊維で便秘を撃退
食物繊維を多く含む発芽玄米や玄米は便の量が増加し、特に発芽玄米では便の水分量も高くなる傾向が見られた。
ストレス:ストレスに打ち勝つ体を作る
発芽玄米には、抗うつ様効果があることが分かった。
※玄米の効果について詳しくは⇒玄米とは?玄米の栄養成分と効果・カロリー・糖質[白米比較一覧表]