オリーブオイルの危険性を指摘する人がいます。
オリーブオイルが危険という時の対象はエキストラバージンオリーブオイルです。
エキストラバージンオリーブオイルは危険なのでしょうか?
危険性の内容と本物のエキストラバージンオリーブオイルの見分け方を徹底解説します。
オリーブオイルは危険?
オリーブオイルは危険なのでしょうか?
「オリーブオイルは危険」と聞くと、オリーブオイルそのものが体に悪影響を及ぼす危険な食品だと考えてしまいますが、これは誤解です。
オリーブオイルそのもに健康・美容効果があるのは確かです。
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では、オリーブオイルの何が「危険」なのでしょうか?
オリーブオイルには3つの種類がありました。
●バージンオイル
●エキストラバージンオリーブオイル
●ピュアオイル
化学薬品の使用や加熱処理などを行わないでオリーブの果肉を搾っただけのものがバージンオイル、バージンオイルの中でも酸度が0.8%以下であって、なおかつ特性として欠点がなく、申し分のない風味を有するオリーブオイルがエキストラバージンオリーブオイルです。
ピュアオイルは、化学処理したオリーブオイルとバージンオイルをブレンドしたものです。
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オリーブオイルを生で摂る場合にオススメなのが、エキストラバージンオリーブオイルです。
しかし、日本では、精製処理したオリーブオイルをブレンドしたエキストラバージンオリーブオイルが、販売されています。
本来、化学処理されていないバージンオイルのグレードの高いのがエキストラバージンオリーブオイルのはず。
どういうこと?と疑問がわきますよね。
これは、日本と世界の基準が異なることから生じている問題です。
エキストラバージンオリーブオイルとは?
何を持ってエキストラバージンオリーブオイルと呼ぶかに関して、国際オリーブ協会の基準があります。
国際オリーブ協会の基準
●オリーブの実のみ使用
●加熱、化学処理を行わず、粉砕や圧搾など物理的な方法で搾られている
●酸度が0.8%以下で風味が損なわれていないこと
国際オリーブ協会では、オリーブオイルの品質を9段階に分けていますが、大まかには以下の3つです。
●エキストラバージンオリーブオイル
◇内容:オリーブオイルの実だけを原料とし、風味・香りともに最高品質の物
◇酸度:0.8以下
●ピュアオリーブオイル
◇内容:エキストラバージンオリーブオイルと精製オイルがブレンドされたもの
◇酸度:1.5以下
●精製オリーブオイル
◇内容:エキストラバージンオリーブオイルの搾りかすなどから抽出したオイルを精製したもの
◇酸度:1.0以下
しかし、日本は国際オリーブ協会に加盟していません。
その為に偽物が横行する事態となりました。
※2010年に日本オリーブ(JOA)が発足し、国際オリーブ協会に加盟しましたが、基準に法的強制力はないので、現状は変わっていません。
では、日本では何をもってエキストラバージンオリーブオイルと呼んでいるのか?
日本のオリーブオイルは日本農林規格(JAS)により定められています。
日本のオリーブオイルの基準
日本農林規格(JAS)では食用オリーブを2種類に分けています。
●オリーブ油
・一般状態:オリーブ特有の香味を有し、おおむね清澄であること。
・酸度:1%(酸価2.0)以下であること。
●精製オリーブ油
・一般状態:おおむね清澄で、香味良好であること。
・酸度:0.3%(酸価0.60)以下であること。
酸度とは?
酸度とは、脂肪酸が何%遊離しているかという酸化の度合いのことです。
酸度1.0%とは、100gのオイルのうち1gの脂肪酸が遊離しているということになります。
この数値が低いほど、酸化していない高品質なオイルといえますが、それは、化学的に精製していないオリーブオイルについてのみに言えることです。
精製オリーブ油は0.3%と酸度は低いですが、味わいや香りは劣るので、良いオリーブオイルとは言えません。
結局のところ、日本では、オリーブ油と精製オリーブ油の2種類しかなく、酸度が1%以下でエキストラバージンオリーブオイルが入っていれば、精製オリーブ油が混合されていても、エキストラバージンオリーブオイルと名乗れることに問題があります。
本物のエキストラバージンオリーブオイルの見分け方
実はエキストラバージンオリーブオイルの偽装は世界中に蔓延していて、スーパーに並んだものの99%が偽物だという情報も…。
では、どのようにすれば本物のエキストラバージンオリーブオイルを見分けることが出来るのでしょうか?
●香りと味
●値段
●ラベルの情報
●遮光ビンに入っているか
香りと味
まずは、は香りと味です。
しかし、これは購入してみないと分かりませんね。
というか、日本人は元々、オリーブオイルの違いが分かる舌を持ち合わせていないので、香りと味で本物を見分けることは極めて難しいと言えます。
オリーブオイルに限らず、日本で食品偽装がはこびるのは、本物が分かる日本人が少ないということかもしれません。
尚、飲んだ時にピリピリくるのは鮮度が良い(酸度が低い)証拠だそうです。
値段
購入前に分かる違いは、値段です。
本物のエキストラバージンオリーブオイルと違い、偽物は精製オリーブオイルを使っているので当然、安いです。
偽物は精製オリーブオイルを使っているので当然、安いです。
1mlが3円以下のものは買わない方がいいかもしれません。
ラベルの情報
エキストラバージンオリーブオイルのラベルに、産地等の記載はありますか?
また、世界的な品評会やコンクールで優勝とか金賞受賞とかの記載があれば安心です。
遮光ビンに入っているか
オリーブオイルは酸化しにくいとはいえ、紫外線に当たると酸化が進みます。
そこで、遮光ビンに入っていることが重要になります。
遮光ビンに入っていないエキストラバージンオリーブオイルは偽物と考えてよいでしょう。
※おすすめのエキストラバージンオリーブオイルは別記事参照