水筒に水+スポーツドリンク(飲料)の粉末を混ぜ、氷を入れて使っていた。
ところが、「スポーツドリンクを水筒に入れるのは危険」という情報を得た。
夏場の運動には熱中症予防に特に水分の補給が必要なのだが。
「スポーツドリンクを水筒に入れるのは危険」というのは本当なのか?
本当だとしたらその理由は?
何か対策はないのか?
そこで調べてみた。
結論は「スポーツドリンクを水筒に入れるのは危険」を鵜呑みにしてはいけない、ということだった。その訳は?

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スポーツドリンクを金属製の水筒に入れるのは危険?

スポーツドリンク

調べてみると、危険なのは水筒全般ではなく、”金属製の水筒”に限るようだ。
※”金属製の水筒”とは液体を入れる内側の部分が金属の水筒のこと。通常、外側はプラスチックだ。

Twitterでは「スポーツドリンクを金属製の水筒に入れるのは危険」という情報が7月中旬から拡散した。

「金属製の水筒にスポーツドリンクを入れると危険」という理由は、スポーツドリンクは酸性の液体の為、内側が金属の水筒に入れると、金属が溶けて中毒を起こす危険があると、いうことらしい。

水筒は保冷の為、内側はステンレス製が多い。

私は夏場のゴルフのラウンドで冷たいスポーツドリンクを飲みたくて、今年、水筒を購入したばかり。
中毒が起きる可能性があるなら、事は重大だ。

ここで疑問は3つ。

  1. スポーツドリンクは酸性なのか?
  2. 酸性の液体で水筒の内部の金属が溶けだすことはあるのか?
  3. 金属が溶けだすと中毒は起きるのか?

「スポーツドリンクを金属製の水筒に入れるのは危険」だという根拠

「スポーツドリンクを金属製の水筒に入れるのは危険」だという根拠(元ネタ)はどうやら東京都福祉保健局 健康安全研究センターが平成23年(2011年)8月にHPに掲載した記事のようだ。

水筒を持ってのお出かけや、スポーツ飲料をたくさん作ることもあるかもしれません。
でも、金属製の容器の場合、使い方によっては容器の金属成分が飲み物の中に溶け出して中毒を起こすことがあります。

酸性の飲料には、主に炭酸飲料や乳酸菌飲料、果汁飲料、スポーツ飲料が挙げられます。
飲み物に含まれる酸性の物質には、炭酸、乳酸、ビタミンC、クエン酸(柑橘類を始めとする果物に多く含まれます。)などがあり、こうした物質を多く含む飲み物は、酸性度が高くなります。
(引用:水筒、やかんなど、金属製の容器の使用方法にご注意ください!~酸性飲料による金属容器の成分の溶出に伴う中毒~

[st-kaiwa1]何と、スポーツドリンクにかぎらず、炭酸飲料や果汁飲料もNGだったとは?[/st-kaiwa1]

上記のページには、私が先ほど疑問に思った事に対して全て答えが掲載されている。

  1. スポーツドリンクは酸性
  2. 酸性の食品に接触すると金属が溶けだすことがある。
  3. 銅は多量に摂取すると中毒を起こす可能性がある。

「スポーツドリンクを金属製の水筒に入れる」=”危険”ではない

twitterを見ると、「スポーツドリンクを金属製の水筒に入れる」=”危険”という情報が広がっているようだが、記事をよく読むと、「スポーツドリンクを金属製の水筒に入れると危険」になるには、条件があった。

[1]水筒の内部に傷がある。

[2]酸性度の高い飲物や食べ物(スポーツドリンク等)を金属製の水筒に入れて長時間保管する。
※”長時間”とは何時間を指すのかは不明だが、実際の中毒事例(2008年)では、朝7時半ごろに水筒に入れ、午後2時まで保管したとあるので、5時間半である。

[3]水筒の二重構造の内部の銅が溶けだす。
※内部に銅を使っている水筒の場合。

[4]溶けだした銅で中毒が起きる。

尚、健康安全研究センターでは、金属製の水筒だけでなく、やかんも酸性度の高い飲み物や食べ物もの中毒を起こす可能性あると、注意喚起している。

水筒、やかんなど金属製の容器の使用方法にご注意ください!~酸性飲料による金属の溶出に伴う中毒に注意~

いずれにしても、「スポーツドリンクを金属製の水筒に入れる」と必ず中毒を起こすというわけではない。

上記の条件がそろった時、中毒を起こす可能性があるというのだ。
健康安全研究センターが注意喚起するのは、中毒が起きた事例があるからだ。

実際の中毒事例~内側に傷がついた水筒による事例

水筒を生産する大塚製薬、象印マホービン、タイガー魔法瓶の見解は?

前述のJ-CASTニュースは水筒を生産する大塚製薬、象印にも見解を聞いている。

大塚製薬

「ポカリスエットは塩分を含んだ酸性の液体です。長時間金属にふれていると、金属をサビさせたり、酸の影響で容器から金属が溶け出してポカリスエットの風味が低下したり、容器をいためてしまうことも考えられます」
中毒の恐れがある点については言及しなかった。

象印マホービン

近年発売した弊社のステンレスマグは、すべて内部にフッ素加工を施しています。

なかでも、フッ素加工を2倍にしたものを『スポーツドリンク対応』というカテゴリで販売しています。基本的には、使用後にすぐに洗って頂ければ、通常のフッ素加工製品にスポーツドリンクを入れることは問題ないと認識しています。

タイガー魔法瓶(公式サイトのQ&Aページ)

ステンレスマグで「(スポーツドリンクは)ご使用いただけます」
「ステンレスが腐食する可能性がありますので、使用後はすぐに お手入れをしてください

スポーツドリンク(粉末タイプ)の記載は?

私は粉末タイプのスポーツドリンクを水に溶かしてスポーツドリンクを作っているのだが、個包装には以下の記載があった。

ポカリスエット(大塚製薬)

[st-minihukidashi fontawesome=”” fontsize=”” fontweight=”” bgcolor=”#f3f3f3″ color=”#000000″ margin=”0 0 20px 0″]溶かしたり保存する場合には金属以外の容器をご使用下さい。[/st-minihukidashi]

スポーツドリンクパウダー(株式会社ファインF)

[st-minihukidashi fontawesome=”” fontsize=”” fontweight=”” bgcolor=”#f3f3f3″ color=”#000000″ margin=”0 0 20px 0″]保存する場合にはミネラル成分で容器が腐食することがありますので、金属以外のものをご使用下さい。[/st-minihukidashi]

健康安全研究センターの今の見解は?

[st-kaiwa1]学説って時間が経つと覆ることがあるんだよね。[/st-kaiwa1]

健康安全研究センターが「スポーツドリンクを金属製の水筒に入れると中毒を起こす可能性がある」とHPで注意喚起したのは2011年。

それには2008年の中毒事例が大きく関わっているだろう。

しかし、中毒事例から10年、健康安全研究センターがHPで注意喚起してから7年が経つ。

水筒を生産するメーカーにしても技術革新をして傷がつきにくい、又は、酸性度の高い飲み水(スポーツドリンク)を入れても金属が溶けださない水筒を開発しているかもしれない。

J-CASTニュースが18年7月25日に健康安全研究センターの担当者に話を聞いたところ、以下の回答があったという。

「基本的には、金属製の水筒であっても内部にコーティングが施されている製品がほとんどですので、スポーツドリンクを入れたからといって、金属が溶け出すことはほぼないと考えています。」

実際、類似の中毒事例の報告は「近年はほとんどありません。おそらく、08年の事例が最後だと思われます」

水筒の素材がアルミや鉄であれば、少量の金属が溶け出したとしても中毒を起こすことは考え辛いです。よっぽど大きな傷が内部についているのであれば、話は別ですが」
(引用:「金属製の水筒にスポドリ、絶対NG」って本当? 研究機関、メーカーに聞くと…

[st-kaiwa1]なんだ、全然、危険じゃないじゃないか?[/st-kaiwa1]

とおもいきや、以下の指摘も・・・。

「今は少なくなっているかと思いますが、銅製の水筒では注意が必要です。内部に傷がついていて、酸性の液体を長時間入れていると、中毒の恐れはあります

そもそも、「”金属製の水筒”にスポーツドリンクを入れると危険」ということだったが、”銅製の水筒”に表現が変わっている。

結局、金属製の水筒にスポーツドリンクを入れるのは危険なのか?

「スポーツドリンクを水筒に入れるのは危険」という情報を調べてきた。
結論としては、金属製の水筒にスポーツドリンクを入れるのは危険なのか?そうでないのか?

考える女性

「スポーツドリンクを水筒に入れるのは危険」という情報の元ネタは東京都福祉保健局 健康安全研究センターが平成23年(2011年)8月にHPに掲載した記事。

実際に2008年に中毒事件が起きていた。

ただ、それ以降、中毒事件の事例もなく、2018年7月の取材では、「金属製の水筒であっても内部にコーティングが施されている製品がほとんどですので、スポーツドリンクを入れたからといって、金属が溶け出すことはほぼない」という回答。

ただし、「銅製の水筒では注意が必要。内部に傷がついていて、酸性の液体を長時間入れていると、中毒の恐れがある」と。

一方、水筒を生産するメーカーの見解はどうか。
水筒に酸性の液体を長時間保存することで金属が溶けだす可能性は示唆するものの中毒の危険性については言及しなかった。

酸で金属が溶けるのは科学の常識なので、水筒メーカーにしてもスポーツドリンクの製造メーカーについてはその可能性を言わざるを得ないだろう。

何かあった時に製造者責任を問われかねない。

中毒に関しては、記事を読むと事例は”銅”による中毒なので、そもそも銅を内部に使っていなければ、銅が溶けだすこともないので中毒も発生しないはず。
※実際の事例では”銅”による中毒についてしか記載がない。

結論的には、内部に傷がついた銅製の水筒に長時間、スポーツドリンクを補完するのは危険、ということになるが、”銅”以外の金属製の水筒が安全かというとその保証はない。
※銅に限らず、金属が溶けだす可能性は残っているし、それにより人体に何か悪影響を及ぼす可能性も否定はできない。

実際、何が起こるかわからない。
水筒でスポーツドリンクを飲み時の対策を考えてみる。

水筒でスポーツドリンクを飲みたい時の対策

一度、信じた情報は中々払拭できないものだ。
水筒でスポーツドリンクを飲みたい時の対策は以下の通り。

[st-cmemo fontawesome=”fa-lightbulb-o” iconcolor=”#FFA726″ bgcolor=”#FFF3E0″ color=”#000000″ iconsize=”100″]スポーツドリンクは金属製の水筒に入れない。⇒内側もプラスチック製の水筒を使う。[/st-cmemo]

[st-cmemo fontawesome=”fa-lightbulb-o” iconcolor=”#FFA726″ bgcolor=”#FFF3E0″ color=”#000000″ iconsize=”100″]スポーツドリンクを水筒に入れる場合は、長時間保存しない。[/st-cmemo]

[st-cmemo fontawesome=”fa-lightbulb-o” iconcolor=”#FFA726″ bgcolor=”#FFF3E0″ color=”#000000″ iconsize=”100″]スポーツドリンク対応の水筒を使う。
※水筒の説明に「スポーツタイプ」「スポーツボトル」や「スポーツ飲料OK」「スポーツドリンクの使用もOK。」等の記載があるのはスポーツドリンク対応だ。[/st-cmemo]

[st-cmemo fontawesome=”fa-lightbulb-o” iconcolor=”#FFA726″ bgcolor=”#FFF3E0″ color=”#000000″ iconsize=”100″]スポーツ対応水筒かどうかに関わらず、使用後は直ちに洗う。[/st-cmemo]

そして、洗う場合も洗剤には注意が必要。
[st-cmemo fontawesome=”fa-lightbulb-o” iconcolor=”#FFA726″ bgcolor=”#FFF3E0″ color=”#000000″ iconsize=”100″]漂白剤は塩素系(酸性)なので、洗う時は中性、又はアルカリ性洗剤を使う。[/st-cmemo]

どれを選択するかは自由だ。
スポーツドリンク対応の水筒については次回、取り上げる予定です。⇒スポーツドリンク対応ステンレス製水筒のおすすめ3選