納豆と言うとネバネバした食品をイメージしますが、納豆には種類があり、それは糸引き納豆のことです。
糸引き納豆(丸大豆納豆とひきわり納豆)の栄養素・栄養価・カロリー[100g及び1パックあたり]一覧表と効果効能を徹底解説します。
納豆とは?納豆の種類
納豆というと、ネバネバした納豆をイメージしますが、納豆は3種類あります。
・甘納豆
・糸引き納豆
・寺納豆
甘納豆
甘納豆はお菓子で豆を砂糖で煮詰めたものです。
糸引き納豆
糸引き納豆はいつもご飯と一緒に食べているお馴染の納豆です。
納豆は、大豆を納豆菌で発酵させて作られます。
但し、糸引き納豆は2種類に分かれます。
・丸大豆の納豆
・ひきわり納豆
私たちが普通にイメージするのが「丸大豆の納豆」です。
「丸大豆の納豆」も「ひきわり納豆」もスーパー等に常時販売されています。
寺納豆
煮た大豆に麹(こうじ)菌をまぶして塩水で発酵させ、乾燥した食品。
糸引き納豆のようなネバネバはなく、塩味と旨味が調和した独特の風味があります(別名、塩辛納豆)。
浜納豆、大徳寺納豆などがあり、多くは寺で作ったことから「寺納豆」と呼ばれているようです。
私たちにはほとんど馴染みがありませんね。
当記事で取り上げるのは糸引き納豆(丸大豆の納豆・ひきわり納豆)です。
納豆の栄養成分(栄養素・栄養価・カロリー)一覧表
糸引き納豆(丸大豆納豆・ひきわり納豆)各々の100gあたりと1パック(50g)あたりの栄養成分比較一覧表です。
栄養素|食品名 | ひきわり納豆(100gあたり) | ひきわり納豆(1パック50gあたり) | 丸大豆納豆(100gあたり) | 丸大豆納豆(1パック50gあたり) |
---|---|---|---|---|
カロリー | 194kcal | 97kcal | 200kcal | 100kcal |
タンパク質 | 16.6g | 8.3g | 16.5g | 8.25g |
脂質 | 10.0g | 5.0g | 10.0g | 5.0g |
糖質 | 4.6g | 2.3g | 5.4g | 2.7 |
食物繊維 | 5.9g | 2.95g | 6.7g | 3.35g |
ナトリウム/食塩相当量 | 2mg/0mg | 1g/0mg | 2mg/0mg | 1g/mg |
カリウム | 700mg | 350mg | 660mg | 330mg |
カルシウム | 59mg | 29.5mg | 90mg | 45mg |
セレン | – | – | 16μg | 8μg |
マグネシウム | 88mg | 44mg | 100mg | 50mg |
ビタミンK | 930μg | 465μg | 600μg | 300μg |
ビタミンB1 | 0.14mg | 0.07mg | 0.07mg | 0.035mg |
ビタミンB2 | 0.36mg | 0.18mg | 0.56mg | 0.28mg |
ビタミンB6 | 0.29m | 0.145mg | 0.24mg | 0.12mg |
※参照:eatsmart~カロリーチェック及び、日本食品標準成分表示表
納豆の効果効能
納豆には様々な効果効能が期待できます。
脳梗塞・心筋梗塞を予防する効果
脳梗塞や心筋梗塞は、血液の塊である血栓が血管に詰まることによって発症します。
血管が詰まった先に血液が回らなくなり、細胞が壊死してしまいます。
納豆に含まれるナットウキナーゼは、血栓を溶かす強力作用をもっており、それが脳梗塞や心筋梗塞の予防に繋がります。
動脈硬化を防ぐ効果
納豆に含まれる「レシチン」という物質は、血液をドロドロにして動脈硬化を引き起こすLDLコレステロールや中性脂肪を除去する力があります。
その結果、動脈硬化を防ぐ効果が期待されます。
肥満防止効果
血液中には「AIM」というタンパク質があり、これが少ないと人間は肥満になりやすいことがわかっています。
しかし、納豆を摂取することで、このAIMの濃度を適切に調節できる可能性があり、肥満防止の効果が期待できます。
糖尿病の予防効果
糖尿病は、血糖値の急激な上昇と低下が繰り返されることによって発症しますが、納豆にふんだんに含まれる食物繊維やビタミンB2には、糖質と一緒に摂取した際に血糖値の上昇を抑える効果があります。
また、レシチンは、糖質の吸収を促すインスリンを分泌させる力を持っています。
このことより、糖尿病を予防する効果が期待できます。
認知症の予防効果
こうした血糖値の「急激な上昇」は、認知症につながることも分かっています。
さらに食後高血糖が続くことで産出される有害物が脳細胞にダメージを与えます。
また、納豆には、神経伝達物質(アセチルコリン)を合成するレシチンや、伝達物質そのものであるアスパラギン酸、脳の活性物質として知られる不飽和脂肪酸などが含まれています。
これらは記憶力を高める効果があります。
その結果、認知症を予防する効果が期待できます。
骨折を予防する効果
納豆に含まれるビタミンK2は、骨の形成を促進する性質を持っており、骨粗鬆症を予防する効果があります。
実際に、日本ビタミン学会の報告によれば、納豆の消費量が多い都道府県ほど、骨折の割合が低いといいます。
納豆に骨折を予防する効果があるとは意外ですね。
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癌の予防効果
納豆にふんだんに含まれるイソフラボンは女性ホルモンと似た働きをし、乳がんや前立腺がんを予防できるということが知られています。
そして、納豆由来の「抗菌ペプチド」という物質が、がん細胞の死滅に効果があることが明らかにされつつあります。
納豆には乳がんや前立腺がん等の癌を予防する効果が期待できます。
アレルギー性鼻炎を改善する効果
最近の研究で、納豆は、ハウスダストやダニを原因とする『通年性』のアレルギー性鼻炎に効果があることが分かってきました。
納豆を4週間食べ続けたグループで問診の結果が改善し、アレルギー症状が出る際に増える『好酸球』の数が抑えられていたことも明らかになりました。
納豆にはアレルギー性鼻炎を改善する効果が期待できます。
便秘改善効果
納豆菌は、腸内の「活性酸素種」を除去し、乳酸菌やビフィズス菌が住みやすい環境をつくり出します。
納豆菌には消化の働きを助ける効果もあり、大豆に含まれるオリゴ糖や食物繊維の働きとあわせて、腸内環境を整え便通をスムーズにしてくれます。
納豆には便秘を改善する効果が期待できます。
※参照:「週刊現代」2018年1月27日号より