脈拍を測ることで不整脈などを発見し、脳梗塞などの予防になります。
では、脈拍数の正常値はいくらでしょうか?
脈拍数(安静時)は年齢と共に減る傾向にあります。
ここでは、脈拍数の年齢別正常値の表及び脈拍数の平均値、脈拍の測り方のポイント(押える場所・押え方・押える強さ・押える時間)を写真入りでご紹介します。
※イラストより写真の方がより分かりやすいです。
脈拍を測る理由
脈拍を測るこどで何が分かるのでしょうか?
脳梗塞の予防
以下のPDFには心房細動が原因となる脳梗塞について記載されている。
監修は桜橋渡辺病院心臓血管センター循環器内科部長の井上耕一先生。
※出典:自分でできる脈のチェック【バイエル薬品工業株式会社】
脈拍の測り方
脈拍の測り方には以下のポイントがある。
②押え方
③押える強さ
④押える時間
前述の、「自分でできる脈のチェック【バイエル薬品工業株式会社】」に写真とイラスト入りでこれらのポイントが説明されていて、非常に分かりやすい。
脈拍の測り方:押える場所
手首の親指側の「骨」と「しわ」と「筋」に囲まれた部分が、脈を最も触れやすい(測りやすい)部分である。
※出典:自分でできる脈のチェック【バイエル薬品工業株式会社】
脈拍の測り方:押え方
上記の位置に、人差し指、中指、薬指の3本、もしくは人差し指と中指の2本の指をあてる。
※出典:自分でできる脈のチェック【バイエル薬品工業株式会社】
脈拍の測り方:押える強さ
ドッ、ドッと、脈を触れるまで徐々に強く押さえる。
押させる力が弱すぎると脈を触れることができない。
また、逆に強すぎると、動脈に血が流れなくなる為、脈を振れることができない。
押える場所が合っていても、この力加減で脈を感じたり、感じなくなるので、重要なポイントだ。
脈拍の測り方:押える時間
脈拍数は1分あたりの数値である。
しかし、簡易的に短い時間で脈拍を測り、1分あたりの脈拍数を概算する方法が一般的だ。
前述の「自分でできる脈のチェック【バイエル薬品工業株式会社】」では、15秒間の脈拍数(心拍数)を数え、4倍する。
また、他のサイトでは10秒間脈拍数を測って6倍する方法が記載されていることもある。
但し、計る時間が短い程、正確度は低下するようだ。
正確性を期すには、1分計るのが望ましいが、1分も30秒も誤差は少ないようなので、30秒計って2倍するのが無難だ。
※参照:脈拍数測定の正確さと測定時間との関係
以上、脈拍の測り方をご紹介したが、「脈を測るのが面倒」「どうやっても脈がはかれない」と言う方には、脈拍数が簡単に計れる脈拍計があるので、利用すると投稿を表示便利。
脈拍数の正常値と平均値
日本心臓財団
これまで心拍数の正常値の範囲は、成人の場合は60~100とされていた。しかし、健診を受けた人たちで調べると心拍数は65±10/分で、85/分以上はまれだった。
※心拍数=脈拍数(但し、不整脈の場合は一致しない)
※参照:心拍数と心臓病【日本心臓財団】
プライムコーストみなとみらいクリニック
人間の成人の安静時の心拍数の正常値は、1分間に60~100回、平均的には60~70回で、85回以上は比較的まれ。
※心拍数=脈拍数
※参照:「あなたの心拍数、大丈夫ですか?」心拍数と寿命【プライムコーストみなとみらいクリニック】
前述の「日本心臓財団」の見解と似ているのは、「日本心臓財団」の記述を引用している為と思われる。
日本人間ドッグ学会
日本人間ドッグ学会の判定区分によると、以下になる。
●C要経過観察(生活改善・再検査):40~44,86~100
●D要医療(D1要治療・D2要精検):39以下,101以上
※参照:判定区分(2018年4月1日改定)【日本人間ドッグ学会】
以上からすると、正常値は45~85となる。
※日本人間ドッグ学会の判定区分による
Wikipedia
※参照:心拍数【Wikipedia】
佐野内科ハートクリニック
脈拍数の正常値は、60回前後で(50~100回/分)で50以下を徐脈、100以上を頻脈という。
※参照:脈拍(心拍数) 【佐野内科ハートクリニック】
脈拍数年齢別表
以上、脈拍数の正常値及び平均値を見てきたが、これらはあくまでも”成人”の場合だ。
乳幼児には当てはまらない。
一般的に年齢と共に脈拍数は減少する傾向にある。
これは、基礎代謝量が、新生児から小児期をピークとして、年齢とともに減少するためと考えられている。
年齢別脈拍数の表を調べてみたが、専門家がまとめた表が見つからない。
脈拍数(心拍数)のデータが不足しているのかもしれない。
佐野内科ハートクリニック
新生児から12歳までの脈拍数。
※参照:前述「脈拍(心拍数) 【佐野内科ハートクリニック】」
看護roo!
新生児から成分までの年齢別脈拍数。
脈拍計
脈拍計は、複数のメーカーから複数の機種が販売されている。
腕時計型も人気だが、正確に脈拍数を測りたいと言う方におすすめなのは、医療器認証取得済脈拍計dretec(ドリテック) 「パルスオキシメーター」。
Amazonカスタマーレビューでは5つ星中4.4(239件)と、高評価です。
※腕時計型脈拍計について詳しくは別記事をご参照ください。
脈拍の正常値【まとめ】
日本心臓財団の見解
これまで心拍数の正常値の範囲は、成人の場合は60~100とされていた。しかし、健診を受けた人たちで調べると心拍数は65±10/分で、85/分以上はまれだった。
※心拍数=脈拍数
日本人間ドッグ学会の判定区分
●C要経過観察(生活改善・再検査):40~44,86~100
●D要医療(D1要治療・D2要精検):39以下,101以上
以上からすると、正常値は45~85となる。
男性・女性による正常値の違い
安静時心拍数(安静にしているときの心拍数)は、人間の場合、男性で60~70程度、女性で65~75程度。
Wikipediaでは、男性と女性で5/分程度の違いがある。
年齢による正常値の違い
以上は、いずれも”成人”の脈拍数の正常値だ。
基本的に脈拍は加齢と共に減少する傾向がある。
新生児から12歳までの脈拍数は以下を参照。
※出典:前述「脈拍(心拍数) 【佐野内科ハートクリニック】」
但し、「看護roo!」に記載されている脈拍数は若干異なる。
以上、脈拍数の正常値を見てきたが、専門家によって数値が異なる。
結論的は日本心臓財団の見解が分かりやすい。
「心拍数の正常値の範囲は、成人の場合は60~100とされてきたが、実際は65±10/分で、85/分以上はまれ」。
年齢や性別についての説明は全くないのが残念だが、65±10/分が1つの目安になるのではないだろうか?
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