米麹(米こうじ)から甘酒、塩麹、味噌等の発酵食品が作られます。
米麹とは何でしょうか?
そもそも、麹(こうじ)とは?
米麹の栄養価(カロリー・糖質等)は白米と比べてどう違う?
米麹にはどのような効能効果があるのでしょうか?
米麹に関する疑問についてスッキリ解説します。
米麹とは何か?
米麹とは何かを知る前に「麹、糀(こうじ)とは何か」を見てみましょう。
麹、糀(こうじ)とは何か?
麹、糀(こうじ)とは、米、麦、大豆などの穀物にコウジカビなどの食品発酵に有効なカビを中心にした微生物を繁殖させたものである。
コウジカビは、増殖するために菌糸の先端からデンプンやタンパク質などを分解する様々な酵素を生産・放出し、培地である蒸米や蒸麦のデンプンやタンパク質を分解し、生成するグルコースやアミノ酸を栄養源として増殖する。
コウジカビの産生した各種分解酵素の作用を利用して日本酒、味噌、食酢、漬物、醤油、焼酎、泡盛など、発酵食品を製造する時に用いる。
出典:Wikipedia~麹
尚、「麹」と「糀」の違いについて詳しくは⇒米麹の乾燥と生の違い・戻し方・保存方法・賞味期限をスッキリ解説!
米麹とは?
米麹とは、蒸した米に麹菌を繁殖させたものです。
麹菌とは、カビの一種。
ヨーグルトに置き換えると、以下のようになるかと思います。
※例えが極端ですが、イメージ的にはこんな感じかと。
・牛乳=米
・乳酸菌=麹菌
・ヨーグルト=米麹
ただ、ヨーグルトと米麹の大きな違いは、ヨーグルトはそのまま食べられますが、米麹は塩や米等に混ぜて発酵させて初めて食品として食べられる状態になることです。
●米麹+塩⇒塩麹
※塩麹の作り方は⇒塩麹の簡単!作り方[室温・炊飯器・ヨーグルトメーカー/乾燥麹・生麹]
●米麹+米⇒甘酒
※甘酒の作り方は別記事参照
尚、米麹+大豆で味噌が出来上がります。
※味噌の作り方は別記事参照
米麹の栄養価
米麹には以下のような特徴があります。
・麹菌の発酵によりビタミン類を作り出す。
・麹菌の発酵によりお米のデンプンをブドウ糖やオリゴ糖に変え、自然な甘みを作り出す。
米麹に含まれる主な栄養成分は以下のものです。
・ビタミンB群
・葉酸
・パントテン酸
・ピオチン
・ナイアシン
さらに詳しく米麹の栄養価を見てみましょう。
米麹と米の栄養価比較一覧表
米麹の栄養価を米と比較した一覧表です。
※可食部100g当たり/米はご飯の状態
米麹 | 米 | |
---|---|---|
カロリー | 286kcal | 168kcal |
水分 | 33g | 60g |
タンパク質 | 5.8g | 2.5g |
脂質 | 1.7g | 1.0g |
糖質 | 57.8g | 38.1g |
食物繊維 | 1.4g | 0.3g |
カリウム | 61mg | 29mg |
マグネシウム | 16mg | 7mg |
ビタミンB1 | 0.11mg | 0.02mg |
ビタミンB2 | 0.13mg | 0.01mg |
ビタミンB6 | 0.11mg | 0.02mg |
ナイアシン | 1.5mg | 0.2mg |
葉酸 | 71mg | 3mg |
パントテン酸 | 0.42mg | 0.25mg |
ビオチン | 4.2mg | 0.5mg |
※参照:日本食品標準成分表- 文部科学省
米が麹菌で発酵した結果、米麹はタンパク質と糖質が増えているのが分かります。
又、米麹は葉酸が以上に多いですね。
米麹の効能・効果
米麹には麹菌によって豊富な栄養が生成されています。
米麹には以下の効果が期待されます。
消化吸収を促進
米麹には多くの酵素、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、ペクチナー等が含まれています。
これら酵素は、食物の栄養の消化吸収を促進します。
腸内環境を改善
米麹には、食物繊維やオリゴ糖も豊富に含まれています。これらの成分は、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えてくれる働きがあるので、便秘の予防・解消に効果があります。
免疫力アップ
腸内環境が改善されることで免疫力もアップ。
風邪やアレルギーに強い味方です。
疲労回復
米麹には麹菌の働きででんぷんが分解されてブドウ糖になっており、疲労回復効果があります。
美肌効果
米麹にはビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、ビオチン、ナイアシン等のビタミンB群が豊富です。
ビタミンB群は血行と代謝をアップしますので、美肌効果が期待できます。