湯シャンとはシャンプーを使わないでお湯だけで髪や頭皮を洗う洗髪方法です。
湯シャンはシャンプーを使わないのでノープー(ノーシャンプー)とも言います。
海外のセレブ(ミランダー・カー)、日本ではタモリや福山雅治も湯シャンを実践していることが知られています。
湯シャンにはどのような効果があるのでしょうか?
「白髪や抜け毛が減った」「毛が生えてきた」という効果が語られる一方で、「ベタベタ」「臭い」といったデメリットも。
湯シャンの効果・デメリット及び効果的なやり方をスッキリ解説します。
尚、ロレアルノーシャンプーという製品がありますが、本来の「ノーシャンプー」とは意味が違います。ロレアルノーシャンプーは泡のたたないシャンプーのことです。
何故、湯シャンなのか?
そもそも、何故、No Shampoo(ノーシャンプー)なのでしょうか?
それはシャンプーに問題があるからです。
シャンプーの問題点
シャンプーには洗浄剤が使われています。この洗浄剤が強ければ強いほど、頭皮の皮脂を根こそぎ落とすことが出来ます。
しかし、頭皮の皮脂は頭皮を乾燥から守っています。
頭皮の皮脂が根こそぎ取り除かれると、頭皮を乾燥から守るために皮脂を過剰に分泌します。
これが、皮膚の痒み、ふけ、べたつき、臭いの原因となります。
また、シャンプーに含まれる、それ以外の様々な化学薬品も頭髪に悪影響を及ぼします。
特にアトピー性皮膚炎の方はダメージが大きいです。
シャンプーの種類
シャンプーには石油系の界面活性剤を使わないシャンプー、シリコン不使用のノンシリコンシャンプー、さらには、石鹸シャンプー、アミノ酸シャンプー、ボタニカルシャンプー、オーガニックシャンプー等があります。
シャンプー名を見るだけでは頭髪に良さそうですが、内容はピンキリです。
何故なら、化学薬品が多かれ少なかれ配合されているからです。
「頭髪に良いと言われるシャンプーを色々と試したが、自分に合ったシャンプーがない」といった方が、たどり着くのがシャンプーを使わない湯シャンです。
では、湯シャンにはどのような効果があるのでしょうか?
湯シャンの効果
湯シャンには以下の効果が期待できます。
●白髪が減る
●抜け毛が減る
●ハゲ改善(毛が生える)
●髪質の改善
●かゆみ・フケの改善
●赤みや湿疹の改善
白髪が減る
白髪はメラニン色素が作れないことが直接の原因ですが、その背景に頭皮の血行不良があります。
そして、その原因の1つに刺激の強いシャンプーがあります。
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シャンプーを止め、湯シャンにすることで、白髪になる確率が減る効能性があります。
実際、湯シャンにしたところが、白髪が減ったと言う方が存在します。
抜け毛が減る
抜け毛の原因は複数ありますが、その1つに間違ったヘアケアがあります。
シリコンや合成界面活性剤が入ったシャンプー等を使っていると、頭皮に刺激が強すぎて、頭皮が乾燥し、頭皮環境が悪化し、抜け毛の原因になります。
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湯シャンは、シャンプーを使わないのでシリコンも合成界面活性剤も無関係です。
実際、シャンプーをやめて湯シャンにしてから、抜け毛が減ったという口コミは多いです。
ハゲが治る
薄毛やハゲの原因の1つに頭皮の血行不良があります。
白髪や抜け毛の原因も頭皮の血行不良が関係している場合があります。
刺激の強いシャンプーを止め、湯シャンに切り替えることで、血行不良が改善する可能性があります。
実際、毛が生えてきたと言う方もいます。
湯シャンには上記以外に髪質の改善効果もあります。
湯シャンのデメリット
湯シャンには上記のような効果が期待できますが、一方で以下のデメリットもあります。
●頭皮の臭い
●髪のごわつき
●効果が出るまで時間がかかる。
髪のベタつき
刺激の強いシャンプーからいきなり湯シャンに切り替えると洗髪時に手に皮脂がついてベトベトしたり、髪のベタつきが生じます。
これは、洗浄力の強いシャンプーで頭皮の脂を取り除く⇒皮脂分泌⇒シャンプーということが繰り返していたため、皮脂の分泌が習慣化されていることが大きいです。
それと、湯シャンで取り除ける皮脂は7~8割程度なので、今までが10割とするとギャップがあり、余計にベトベトを感じてしまうこともあります。
頭皮の臭い
頭皮の臭いは頭皮の脂が菌で分解されることで生じます。
シャンプーの使用を止め、湯シャンに切り替えても今まで通り皮脂は分泌されます。
さらに、湯シャンでは皮脂は十分取り除けないので、頭皮の臭いの原因になります。
髪のごわつき
髪のごわつきの原因はシャンプーするお湯(水道水)にカルキが含まれていること、及び今まで使用していたリンス、コンディショナーを使わなくなったことが原因です。
髪はリンス、コンディショナーを使う事に慣れているので、使用を止めると、ごわつきを感じることになります。
効果が出るまで時間がかかる
今まで刺激の強いシャンプーを使っていた期間が長ければ長いほど、湯シャンで効果が出るまでの期間は長くなります。
従って個人差があります。
効果が出るまで最短で半年、最長3年かかるのが一般的です。
湯シャンの効果的なやり方
湯シャンのデメリットをみてきたところで、効果的な湯シャンのやり方について触れます。
湯シャンの基本的なやり方
①髪を洗う前にブラッシングで髪に付いた汚れを落とす。
②頭皮マッサージをしながら湯シャン
③髪を乾かす
お湯の温度
湯シャンに成功した方は湯シャンで一番大事なポイントは「お湯の温度」だと言っています。
38度~40度が適温です。
逆に40度以上だと皮脂を摂り過ぎることになり、皮脂の過剰分泌を促し、結果的にべたつきや臭いの原因になります。
洗い方
お湯の温度に次に大事なのが洗い方です。
爪を立てて洗うのはご法度です。
指の腹を使い、生え際からつむじにむけて、逆放射状に洗るがのお勧めです。
5分程度時間をかけて頭皮マッサージしながら丁寧に汚れを落とす。
髪の乾燥
髪はしっかり乾かしましょう。
濡れた状態だと乾燥や臭いの原因になります。
タオルで拭き取る場合もゴシゴシこすらずポンポンとやさしくたたいて、水分を吸収することが大事です。
臭い対策
臭い対策については、上記の洗い方を守りましょう。
次に夏場は皮脂の分泌が多くなります。
湯シャンを始めるなら、冬場ばベストです。
また、シャンプー使用から、いきなり湯シャンに切り替えるのではなく、徐々に切り替えるのがベストです。
以下は一例です。
①洗浄力の強いシャンプーから刺激の弱いシャンプーに変える。
②週1日から湯シャンを始め、徐々に日数を増やしていく
ごわつき対策
ごわつき対策は以下の2点です。
●湯シャンの後にクエン酸リンス(酢リンス)を使う。
●復元ドライヤーを使う
クエン酸リンス
クエン酸リンスについては⇒クエン酸リンスとは?効果・作り方・使い方・バッファー剤の違い
復元ドライヤー
熱は髪にダメージを与えます。
復元ドライヤーは低温なのに速乾を実現したドライヤーです。
湯シャンの頻度
湯シャン、あるいはシャンプーの頻度はどれくらいが適当でしょうか・
湯シャン100%が理想的ですが、徐々に湯シャンの回数を増やすことがおすすめです。
※湯シャンの頻度には個人差があります。
[一例]
アトピー性皮膚炎など乾燥肌の人にはシャンプーは週に2回、あとは湯シャン。
湯シャンが合う方・合わない方は?
上記では湯シャンの効果的なやり方について述べました。
しかし、1点注意点があります。
それは、どんなものにも合う合わないがあるということです。
湯シャンが合わない人が上記の湯シャンの効果的なやり方をやっても効果が出ない場合があります。
湯シャンが合う方
●乾燥肌の方
湯シャンが合わない方
●整髪料をつけている方
●頭皮や髪の臭いが強い人
そして、湯シャンを始めてもすぐに効果は出ません。
最初は、頭皮や髪のベタツキ、臭い、フケ、痒み、髪のごわつきといった症状が出ることが多いです。
湯シャンは徐々に根気よく取り組む必要があります。