「寝る子は育つ(身長が伸びる)」というのは本当でしょうか?
実は「背は、寝ている間に伸びる」と言っても過言ではありません。
その理由は?そして、良質な睡眠を取る為に気を付けたいポイントとは?
子供の身長(背)を効果的に伸ばす睡眠の取り方について解説します。

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身長を伸ばすのに睡眠が大切な理由

子供睡眠

身長を伸ばす為に必要となるものは成長ホルモンです。
成長ホルモンは昼間起きている時より、夜寝ている時の方が多く分泌されます。

さらに、睡眠は「骨休め」としても大切。
成長ホルモンの分泌も、立っている時より横になっている時に方が高くなります。

成長ホルモンは睡眠初期の深い眠りの時期に分泌が多く、血液中の成長ホルモン濃度はピークに達します。

まさに「背は、寝ている間に伸びる」のです。

従って良質な(深い)睡眠と取ることが身長を伸ばす上でとても大切です。
途中で睡眠を妨げられたり、睡眠時間が短いと、成長ホルモンの分泌が悪くなり、背の伸びも悪くなる可能性があります。

まず、睡眠時間から見ていきます。

子供の身長を伸ばす為の理想的な睡眠時間は?

子供にとって理想的な睡眠時間はどれくらいでしょうか?

理想的な睡眠時間

子供にって理想的な睡眠時間は以下です。

・幼児期(1~3歳):12~14時間
・幼児期(4~6歳):10~13時間
・学童期(6~12歳):10~11時間
・思春期(10~15歳):9~10時間
・思春期(15~18歳):8~9時間

すっきりと目覚めるなら、もっと短くても構いません。
※大人でも、よく寝ると、成長ホルモンが多く出ます。

一方、子供の実際の平均睡眠時間はどれくらいでしょうか?

子供の平均睡眠時間

総務省統計局の「社会生活基本調査」(平成23年度)によると、以下の調査結果が出ています。

10~14歳:8.35時間
15~19歳:7.2時間

明らかに理想的な睡眠時間より短かく、成長期のピーク時に多くの子が睡眠不足になっていることが分かります。

高身長者の睡眠時間

高身長者のアンケートでは、子どもの頃の睡眠時間の平均は8時間強でした。
※9時間以上の人の割合が3割を超えていました。

さらに、夜間の睡眠以外でも「暇があれば寝ていた」「昼寝も良くした」「どこでも寝られた」という証言も多数ありました。

夜は夜でしっかり寝て、それ以外の時間にも寝ているわけです。
※昼寝は2時間くらいまでは良いとされています。

「寝る子は育つ」ですね。

何時に寝ると良いか?

夜中の22時から2時は成長ホルモンの分泌がピークに達する時間帯です。

何時に就寝するかは、起床時間と取る睡眠時間によりますが、少なくとも22時までに就寝したいですね。

では、次に睡眠の質について見ていきます。

寝る前のNG行動

身長を伸ばす為には睡眠時間だけでなく、睡眠の質も大切です。
寝る前に注意したいNG行動をあげます。

寝る1時間前から、パソコン・携帯電話は使わない

パソコンや携帯電話(スマホ)の画面をまじかで見ると自然界にない光(ブルーライト)が脳を興奮させます。

光を受け止める視床下部の後ろには、脳下垂体があり、ここがホルモンの中枢指令室。

不自然な光の刺激はホルモンバランスを悪くします。

成長ホルモンの分泌を止めないよう、寝る1時間前から、パソコン・携帯電話は使わないよう注意しましょう。

寝る前の3時間前は飲食しない

成長ホルモンは空腹時に分泌されます。

胃の中に食べ物があると臓器が休まらず、よい睡眠になりません。
特にお菓子など甘いものを食べて寝ると、血糖値が上がりっぱなしで、成長ホルモンが分泌されません。

また、夜食を食べて寝ると朝起きる時には血糖値が下がり過ぎて、だるい、眠い、起きられない、といった事態を招きます。

寝る前の3時間(最低2時間)は食べ物や甘い物は口にしないようにしましょう。

ストレスに注意

人がストレスを感じた時に出る糖質コルチゾールは、成長ホルモンの分泌を邪魔してしまいます。

また、喉仏にある甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンは、全身の新陳代謝を活発にし、タンパク質を作って成長を促してくれます。

しかし、甲状腺ホルモンのコントロールは非常に繊細で、ストレスを受けると狂ったりします。

甲状腺ホルモンが低下すると、新陳代謝が止まり、身長が伸び悩むことが起こり得ます。

親御さんは夫婦喧嘩や子供をガミガミ起こったりしてストレスを与えない(特に就寝前)ことが大事です。

勿論、子ども本人も前向きに考える癖をつけるることが肝心です。
高身長の人にアンケートした調査では、「くよくよせず、あっけらかん」というのが共通項にありました。

夜尿があっても夜中に起こすのはNG

夜中に起こされている子は、背が伸び悩むという例が数多くあります。
これは、成長ホルモンの分泌が妨げられてしまうからです。

成長ホルモンは、深い眠りに入ってから沢山分泌されます。
その頃に子供を起こしてしまうと、せっかく高まっている成長ホルモンの分泌を低下させてしまいます。

自分で起きるのは構いませんが、できるだけ睡眠を妨げないことが大切です。

夜の尿意を抑える抗利尿ホルモンは、体に水分が十分あると、あまり分泌されません。
夜間の水分の摂りすぎは分泌を悪くします。

夜尿を防ぐには、夕方以降の水分を控えることです。

良質な睡眠を得るには朝も大事

睡眠中、人間の脳にはメラトニンというホルモンが出ています。
このメラトニンは、太陽が沈み、夜になると分泌されるものです。

朝から夕方にかけては、セロトニンと言うホルモンが分泌されて、心と体を元気にしているのですが、夜間はセロトニンの分泌が止まり、代りにメラトニンが出てきます。

このメラトニンが出てくると、脳と体は睡眠の準備を始めます。
そして、布団に入り、電気を消すと、メラトニンがさらに多く分泌されます。

そして、メラトニンが多く出ると成長ホルモンも分泌されます。

セロトニンは、朝日を目にすると脳内に分泌されます。
※朝起きたら、カーテンを開けて太陽の光を部屋に取り込むだけでも効果があります。

メラトニンは、朝日を浴びた約15時間後に分泌が増加してきます。

体内時計は本来25時間ですが、朝日を浴びることで、体内時計がリセットされます。

睡眠時間を十分取るには早く寝ること大事であり、早く寝るには眠気が必要です。
それには朝早く朝日を浴びて、セロトニンの分泌を促す事が大事です。

「早寝早起き」は身長を伸ばす為にも大事な格言ですね。

まとめ

身長と睡眠の関係について見てきました。
成長ホルモンは日中より寝ている間に多く分泌されます。
良質な睡眠は身長を伸ばす上で大切です。

睡眠時間

「寝る子は育つ」は真実です。
成長期には十分な睡眠を取ることが重要です。

≪子供の理想的な睡眠時間≫
・幼児期(1~3歳):12~14時間
・幼児期(4~6歳):10~13時間
・学童期(6~12歳):10~11時間
・思春期(10~15歳):9~10時間
・思春期(15~18歳):8~9時間

睡眠前のNG行動

成長ホルモンの分泌を阻害するNG行動があります。
特に睡眠前は以下の点に注意しましょう。

・寝る前の3時間前は飲食しない
・ストレスに注意
・夜尿があっても夜中に起こさない

良質な睡眠を得る為の日中の過ごし方

メラトニンが出てくると、脳と体は睡眠の準備を始めます。
そして、メラトニンが多く出ると成長ホルモンも分泌されます。

このメラトニンは、朝日を目にすると脳内に分泌されるセロトニンというホルモンから生成されます。

夜間はセロトニンの分泌が止まり、代りにメラトニンが出てきます。
※メラトニンは、朝日を浴びた約15時間後に分泌が増加してきます。

セロトニンは体内時計をリセットする働きがあり、夜早く眠りに付くには、朝早く朝日を浴びる必要があります。

尚、日中の適度の運動も疲れを伴い、心地よい眠りをいざないます。
また、体動かすことは丈夫な骨を作ることになります。
日中は体を動かしましょう。

※当記事は身長を伸ばす方法を解説した本を主に参照しました。⇒身長を伸ばす方法[食べ物・睡眠・運動]が分かる本