チーズにはどのような効果効能があるのでしょうか?
チーズにはダイエット・美容・血糖値(糖尿病)改善・白髪改善等に効果があると言われることがありますが、本当でしょうか?
チーズのダイエット効果・美容効果・血糖値(糖尿病)改善・白髪改善効果についてズバリ解説します。
チーズの栄養素・カロリー
チーズにはどのような栄養素が含まれているのでしょうか?
チーズの効果効能を含まれる栄養素に負うところが大きいです。
チーズは大きく2つに分類されます。
プロセスチーズ:加熱処理してあるチーズ
ナチュラルチーズ:加熱処理していないチーズ
プロセスチーズはスーパー等で販売されている一般的なチーズです。
加熱処理しているので、保存がききます。
一方、ナチュラルチーズはモッツアレラ・カマンベール等の種類があり、それぞれ、栄養価もカロリーも異なります。
以下は牛乳、プロセスチーズ、主なナチュラルチーズの栄養価とカロリーの比較一覧表です。
※いずれも100g中の分量です。
牛乳 | モッツァレラチーズ | カッテージチーズ | クリームチーズ | カマンベールチーズ | プロセスチーズ | |
---|---|---|---|---|---|---|
カロリー(kcal) | 67 | 276 | 105 | 346 | 310 | 339 |
タンパク質(g) | 3.3 | 18.4 | 13.3 | 8.2 | 19.1 | 22.7 |
脂質(g) | 3.8 | 19.9 | 4.5 | 33.0 | 24.7 | 26 |
炭水化物(g) | 4.8 | 4.2 | 1.9 | 2.3 | 0.9 | 1.3 |
カルシウム(mg) | 110 | 330 | 55 | 70 | 460 | 630 |
ビタミンA(μg) | 39 | ー | 37 | 250 | 240 | 280 |
ビタミンB2(mg) | 0.15 | 0.19 | 0.15 | 0.22 | 0.48 | 0.38 |
チーズの効果効能
チーズの効果と関係のある主な栄養素は以下になります。
・タンパク質
・炭水化物
・脂質
・カルシウム
・ビタミンA
・ビタミンB
各々の栄養素にどのような効果があるのかを見ていきます。
タンパク質
チーズ中のたんぱく質は熟成の過程でペプチドと遊離アミノ酸に分解されます。
そのアミノ酸組成はすべての必須アミノ酸を含む20種類がバランスよく含まれています。
※必須アミノ酸は体内で合成されらないので食品から摂取する必要があります。
その中には美肌効果のあるアミノ酸もしっかり含まれています。
炭水化物
炭水化物の含有量が大変少なく、食後の血糖値を数値化したGI値が低い(30~33程度)ことから、血糖値が上がりにくい。
脂質
乳脂肪は他の食品の脂肪よりも消化吸収後に体脂肪として蓄積されにくいという特徴があります。
即ち、「太りにくい」と言えます。
カルシウム
チーズはカルシウムが多く脂肪の吸収を阻害する働きがある。
また、カルシウムが不足とイライラの原因になります。
チーズに含まれるカルシウムは体内に吸収されやすい特徴があります。
チーズはカルシウムが豊富な上、吸収されやすいので、骨粗しょう症の予防や精神安定につながります。
ビタミンA
ビタミンAは皮膚や粘膜を丈夫にし、また、美肌効果が期待できます。
さらに、ビタミンAは、視覚を正常に保ち目の健康を維持、免疫力を高め風邪の予防にもつながる効果もあります。
ビタミンB
チーズには脂肪の代謝を促進するビタミンB2が豊富に含まれており、摂取することで脂肪の溜まりにくい体を作ることができます。
チーズの美容効果
チーズにはタンパク質(アミノ酸)、ビタミンA、ビタミンBが豊富に含まれています。
ビタミンA、ビタミンBには以下の効果があります。
●ビタミンA
皮膚の粘膜を健康に保ち、抵抗力を高めます。
お肌の乾燥や肌荒れから守ってくれます。
●ビタミンB2
皮膚や髪の毛の細胞再生を促します。
その為、正常なターンオーバーになるので肌代謝を高め綺麗なお肌をつくってくれます。
又、カルシウムも豊富な為、イライラ(ストレス)も軽減してくれます。
結果、肌荒れ防止に効果があると言えそうです。
チーズのダイエット効果は?
チーズに含まれる栄養素の働きから、チーズはダイエットに効果的な食品であると言えます。
実際にチーズダイエットを実践している方もいます。
但し、チーズはカロリーが高いので食べ過ぎには注意です。
チーズの効果的な食べ方については後述します。
チーズは糖尿病に効果あり?
牛乳やチーズ、卵などが、糖尿病の予防効果があるという研究が発表されているそうです。
「1日1杯の牛乳が糖尿病リスクを下げる 卵は週4個を食べると効果的」
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2015/023391.php
上記の記事から一部、抜粋します。
牛乳やチーズ、ヨーグルトなどをよく食べるでは、全く食べない人に比べ、2型糖尿病の発症リスクが23%低下することが、2万6,930人を対象とした観察研究で明らかになった。
乳製品の1日の消費量は、週に5サービング程度が最適だと言う。1サービングはコップ1杯(200mL)の牛乳、ヨーグルト(200g)、チーズ40gにする。
食品に含まれる脂肪は、糖代謝とインスリン感受性に影響を与えるため、2型糖尿病のリスクで重要な役割を果たしていると考えられている。
「ただし、乳製品を過剰に摂取すると肥満につながるので、“乳製品だけを食べれば良い”とは思わない方が良い。治療の基本は栄養バランスの良い食事であることを忘れてはなりません。塩分、飽和脂肪酸、糖分の過剰摂取は、糖尿病を悪化させるおそれがあります」
記事を見る限り、チーズに「血糖値を下げる」「糖尿病に効果がある」と言うことではなく、糖尿病になるリスクが低下する、ということのようです。
尚、チーズの糖質(炭水化物)はごく僅かなので、他の食品に比べると、血糖値が上がりにくいと考えられます。
従って、チーズは糖尿病の食事療法である糖質制限食に向いていると言えるかもしれません。
チーズは白髪に効果あり?
チーズには白髪を改善する効果があるという話がありますが、本当でしょうか?
白髪の原因と対策
老化によって新陳代謝や酵素の働きが衰えると、髪の色を決めるメラノサイトという細胞の働きが低下し、白髪の原因となります。
※白髪の原因は1つではありません。
白髪を予防するには、新陳代謝や酵素の働きを補う栄養素を摂取する必要があります。
チーズで白髪が改善する理由
牛乳やチーズなどの乳製品には、メラノサイトを活性化するために必要なカルシウムが豊富に含まれています。
そのため牛乳やチーズを食べれば、メラノサイトが活性化してメラニンが多く作り出されるようになります。
前述したようにチーズには豊富なカルシウムが含まれ、さらに吸収率が高いことが特徴です。
※チーズ等の乳製品のカルシウムの吸収率は約40%。魚介類約30%、野菜類約15%なので吸収率の高さは一目瞭然です。
また、髪の毛のほとんどはタンパク質でできているので、タンパク質をしっかり摂取することが大切です。
その点、チーズには必須アミノ酸もしっかりと含まれています。
これらにより、チーズは白髪改善に役立つ食品だと言えます。
チーズの効果的な食べ方
「チーズの効果的な食べ方」という時、念頭にあるのは「ダイエット」という方が多いのではないでしょうか?
前述したようにチーズはダイエット向きの食品です。
では、ダイエットに効果的なチーズの食べ方をご紹介します。
間食代わりに食べる
間食で甘いものを食べていた方はチーズに代える。
チーズには糖質が殆ど含まれていないので最適です。
但し、食べ過ぎるとカロリーオーバーになります。
食べ過ぎに注意しましょう。
ダイエットにおすすめのチーズ
ダイエットにおすすめのチーズはカッテージチーズです。
チーズの中でも一番カロリーが低いです。
食事や間食に取り入れると良いでしょう。
夜、チーズを食べる時の注意
これはチーズに限らず、他の食品でも同じですが、夜は脂肪を溜め込みやすくなります。
夜8時以降には食べ物を口にするのは肥満のリスクが高まるそうです。ダイエットが目標なら、理想的には夜8時までに夕食を終えたいところです。
夕食から寝るまでの時間が空くと、小腹が空いたりしますが、その時はチーズを少量食べると空腹がまぎれます。
しかし、寝る前はNGです。
チーズなど高タンパク質・高脂肪の食品は消化に時間がかかり、睡眠を妨げます。
質の良い睡眠はダイエットにも大切なので、寝る3時間前までに食事は終えましょう。