アロエという「便秘や火傷に効く」植物というイメージですが、昨今では、アロエ入りのヨーグルトやジュース等の食品、アロエエキスは化粧品、育毛剤、シャンプー等に使われています。
アロエとアロエベラの違いは何でしょうか?
アロエの効果効能と副作用を徹底解説します。

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アロエとは?

アロエ

アロエは、紀元前1500年ごろ、生薬として使われていたことがエジプトに記録が残っており、世界中で民間療法として使われてきた万能な薬草です。

何と、クレオパトラは美貌維持のためアロエを化粧水として用いていたそうです。

アロエは「医者いらず」といわれ、日本でも昔から民間療法として、内服(飲用)、外用(塗る、貼る)に使われてきました。

私がアロエと聞いて思い出すのは、実家の庭(鉢植え)に植わっていた緑色のギザギザな葉っぱの植物。
確か、火傷や炎症に良いと聞いたことがあります。

便秘や火傷に効果があるとされるアロエですが、最近では、アロエの果肉入りのヨーグルト、アロエエキスの入った育毛剤、シャンプー、サプリ、化粧品等、様々なところでアロエが使われています。

アロエだけでなく、「アロエベラ」という言葉もよく聞きますが、アロエとアロエベラの違いは何でしょうか?

アロエとアロエベラの違い

アロエは400以上の種類があり、健康に役立つのは50種。
その中で、特に有用成分を多く含むのが次の3種のアロエです。

●キダチアロエ
●アロエベラ
●ケープアロエ

アロエベラはキダチアロエの一種です。
上記の3種のアロエの特徴を見ていきます。

キダチアロエ

日本の各家庭で栽培されているアロエのほとんどはキダチアロエです。
キダチアロエは木の幹から枝が伸びているかのように茎から葉が広がっている形状から「木立アロエ⇒キダチアロエ」と名付けれたようです。

キダチアロエは細長く、表皮の部分が多く、ゲルの部分がわずか。
結果、全葉を利用します。

アロエの皮に含まれるのが「アロイン」という有効成分。
「アロイン」は、大腸の神経系に程よい刺激を与え、ぜん動運動を活発化させる働きをもっています。

このアロエの皮に苦味があります。

アロエベラ

アロエベラは、キダチアロエの10倍以上の大きさがあります。
アロエベラの葉は肉厚で中のゲルの部分だけを取り出すことが出来ます。

アロエベラのゲルは無味無臭無色透明に近い液体です。

「食用アロエ」と呼ばれることもある「アロエベラ」は、「キダチアロエ」と比較して葉肉の部分の苦みが少なく、ジュースやヨーグルトに入れるほか、刺身などの料理にも活用されます。

葉にゲル(ゼリー質)が多いベラには冬の気温が低すぎて凍ってしまう為、寒さに弱く、日本では沖縄でしか育ちません。

逆にキダチアロエは寒い気候に合ったアロエで、ロシアなどでも栽培されています。

ケープアロエ

ケープアロエは、南アフリカのケープ地方で栽培されていてるユリ科の植物です。

ケープアロエの葉液は、ヨーロッパや日本で、お通じを良くする薬として昔から使われてきました。

日本で医薬品に用いられるのは、「日本薬局方」という日本の医薬品の公定書に収載されている種類であるケープアロエです。

アロエベラ・アロエベラ・ケープアロエの違い

アロエベラ・アロエベラ・ケープアロエの3種のアロエの特徴を見てきました。

3種のアロエの特徴をまとめます。
●キダチアロエ:健康食品(サプリメント)や化粧品の原料
葉を丸ごと使える。
▶キダチアロエ粉末の口コミ⇒「完熟アロエまるごと純粉」の口コミ・評判
●アロエベラ:食品や化粧品の原料
「アロイン」という苦みの成分を除いて、ゼリー状の葉肉部だけを使う。
●ケープアロエ:医薬品

次にアロエの効能効果を見てきます。

アロエの効能効果

アロエには以下の効能効果が期待できます。

●軽い火傷・擦り傷、切り傷・
●虫刺され・湿疹、かぶれ
●打ち身、捻挫
●日焼け
●肌荒れ
●抜け毛
●便秘
●胃弱
●更年期等の不快感

アロエの副作用

アロエの副作用は「日本薬局方」に『大量の服用は腹部の仙痛と骨盤内の臓器の充血を起こすので、妊娠時、月経時、腎炎、痔疾の場合などには注意を要する』とあります。

ここで喚起されているのは大量の服用(=過剰摂取)のケースです。
・腹部の仙痛
・骨盤内の臓器の充血

アロエを過剰摂取した場合、上記の症状を引き起こす可能性が懸念されるとして、
・妊娠時
・月経時
・腎炎
・痔疾
は、注意を要する、としています。

キダチアロエの副作用

また、キダチアロエを「生」で使用する場合、副作用はあまり問題が無いと思われますが、以下の点に気をつけることが必要です。

●食べる時
●外用で利用時

食べる時

・きれいに水洗いした葉の両側にあるトゲを取り除いてから利用する。
・使用量は通常生葉で大人1日分15gが目安。
・緑の葉皮の部分に強い成分「アロイン」があるので、最初は皮を取り除いて利用するのが無難。

外用で利用時

・きれいに水洗いした葉の両側のトゲを取り除いてから利用する。
・人によってはアロエのシュウ酸カルシウムの作用によって、ちくちく感じたり、ひりひり感じたりすることがあるので、あらかじめパッチテストを試してから利用する。
・皮膚の敏感な人は、葉の皮を取り除いた葉肉のみから始める。

アロエの効果的な食べ方

アロエの種類によって食べる(摂取する)効果的なタイミングは異なります。

●キダチアロエ
キダチアロエは、胃酸を多く分泌させるので、空腹時は避けた方が良いとされています。

●アロエベラ
アロエベラのゲルは、「アロイン」とは逆に胃酸を若干抑える働きがあるといわれているので、摂る際は食前食後よりも空腹時がお勧めです。

アロエの効果的な量

成人の1日あたりの適切な摂取量はキダチアロエの葉で15g、アロエベラの葉で60gと言われています。

キダチアロエは医薬品ではありませんが、「アロイン」を含んでいますから含有量は少なくても、使用に当たっては充分な注意が必要です。

「アロイン」は子宮を収縮させる作用があるので生理中や妊娠中は飲食しないで下さい。

「アロイン」はアロエの皮に含まれているので、葉肉のみならば心配ありません。