新型コロナウィルスの影響で、会社や施設等の入口などで”おでこ”に「非接触型体温計」向け、体温を測定する機会が増えている。
結果、需要が急増し、「非接触型体温計」の品不足が起こり、一部商品は値上がりも。
しかし、「非接触型体温計」を調べてみると、「非接触”温度計”」「赤外線”温度計”(放射”温度計”)」がヒットする。
「非接触型”体温計”」と「非接触”温度計”」(「赤外線”温度計”(放射”温度計”)」)の違いは?
「非接触”温度計”」では体温は測れないのだろうか?
調べてみた。

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体温の測り方

体温計には大きく以下の2種類がある。

●接触型体温計
●非接触型体温計

接触型体温計

接触型体温計とは一般的な体温計だ。

体温計は脇に挟んで計るのが一般的だが、口(口腔内)、耳でも体温を測る事は可能だ。
※接触型体温計について詳しくは別記事参照

非接触型体温計

非接触型体温計は、新型コロナウイスルの影響で、会社や施設の入口で使われることが多い。
元々、赤ん坊など、じっとしていないので接触型体温計では体温を測るのが難しいケースに使われてる。
また、動物の体温測定にも使われている。

非接触型体温計

「非接触型体温計」とは?

「非接触型体温計」は基本、おでこで体温を測る。
何故、おでこで体温が測れるのだろうか?

“おでこ”で体温を測れる理由

熱があるかどうかを確認するのに、”おでこ”と”おでこ”を接触させる、あるいは、他人の”おでこ”に手を当て、自分の”おでこ”の温もりと比較することは一般的に行われている。

それは、”おでこ”が深部体温に近い為だ。

「非接触型体温計」の原理

では、「非接触型体温計」では何故、”おでこ”に接触することなく体温を測れるのだろうか?

「非接触型体温計」とは?

「非接触型体温計」は、通常、赤外線温度計(又は放射温度計とも言う)である。

分かりやすいのサーモグラフィ。
人体の体温が高いところは赤色、低いところは青色の画像を見たことはないだろうか?

赤外線暗視スコープにも使われている。

全ての物体は、赤外線を放射している。
「非接触型体温計」は、物体から放射される赤外線エネルギーの量を温度に換算している。

ここで1つの疑問。
「非接触型”体温計”」を調べると、「非接触”温度計”」や「赤外線”温度計”」、「放射”温度計”」がヒットする。
「非接触型”体温計”」と「非接触”温度計”」の違いは何であろうか?

「非接触型”体温計”」と「非接触”温度計”」の違い

「非接触型”体温計”」と「非接触”温度計”」の違いは、まず”体温計”と”温度計”の違い。

“体温計”と”温度計”の違い

“温度計”の一種が”体温計”。
“体温計”は、動物の体の温度(体温)を測定する。
人間の体温を測ることを目的にしたものは概ね32℃から42℃までの範囲を測定できる。

そして大きな違いは“体温計”は管理医療機器であるということだ。

「非接触”温度計”」とは?

先に「非接触型”体温計”」とは、「赤外線温度計(又は放射温度計とも言う)」であると述べた。

即ち、通常「非接触型”体温計”」と呼ばれるものは「非接触”温度計”」である。

「非接触”温度計”」で計れるのは物の表面の温度。
従って、「非接触”温度計”」では”体温(深部体温)”を測れない。

しかしながら、通販で販売されている「非接触”温度計”」には、「非接触型”体温計”」と表記されているものもあるので、ややこしい。

では、「非接触型体温計」はないのかと言うと、「非接触型体温計」も存在する。

「非接触型体温計」の販売

「非接触”温度計”」は物の表面の温度を測定するので、”温度”=”体温”ではない。

しかし、皮膚表面の”温度”と”体温”の間には相関関係がある。

オムロンの「非接触型体温計」

オムロン ヘルスケア株式会社は、2020年6月8日付で『皮膚に接触することなく額から放射される赤外線で体温を測定できる「オムロン 皮膚赤外線体温計 MC-720、以下:皮膚赤外線体温計」1万本を全国知事会に寄付』することを発表した。

『「皮膚赤外線体温計」は、直接肌に触れることなく約1秒で額の皮膚温度を測定し、それをもとに舌下で測定した体温に換算して表示する体温計です。』

尚、「オムロン 皮膚赤外線体温計 MC-720、以下:皮膚赤外線体温計」は、一般家庭向けの販売は予定していないということだ。

原沢製薬工業 非接触型体温計 イージーテム HPC-01

Amazonカスタマーレビューでは5つ星中4.3(86件)と高評価。(楽天では扱いがない)

※「非接触型”体温計”」については⇒おでこで検温「非接触型体温計」(医療用)口コミ比較~おすすめは?

「非接触”温度計”」は「非接触型”体温計”」の代用になるのか?

基本的に「非接触”温度計”」では体温は測れない。
しかし、大手通販サイトの「非接触”温度計”」の口コミレビューを見ると、大半の購入者が、「非接触”温度計”」で体温を計るのに用いている。

「非接触”温度計”」は「非接触型”体温計”」の代用になるのだろうか?

体温を測ることの難しさ

そもそも、体温を測るのは難しい。

まず、体温は1日の中でも変動する。
そして、計る場所の環境や測り方によっても体温は異なる。

“脇”では、汗をかいていると正確に計れない。
“おでこ”の場合は、外気の影響を受けやすい。

さらに、体温計の精度もある。

“おでこ”と”脇”の体温差

通常、体温は”脇”に体温計が挟んで計ることが多いが、、直腸温や口腔温、鼓膜温に比べて最も低い温度が測定されといわれている。

では、”おでこ”はどうか?
“おでこ”は絶えず放熱しているので、”脇”より低いと考えられる。

では、その温度差はどれくらいだろうか?
これに関しては、調べてみたが情報が見当たらなかった。
※「非接触”温度計”」(赤外線温度計)の口コミ比較は別記事参照

「非接触”温度計”」で体温を測るのは可能か?

まず、「非接触”温度計”」で体温を計ることはできない。
しかし、自分の脇の体温と「非接触”温度計”」の”おでこ”の温度差を把握すれば、「非接触”温度計”」で体温を推測する事は可能だ。

「非接触”温度計”」は新型コロナウィルスの影響で特に需要が増しているが、”おでこ”の温度は”脇”の体温より低いので、”おでこ”の温度が37.5℃以上あるなら、体温も37.5℃以上ある可能性が高い。

この場合、一般的な体温計で再度測れば、正確な体温を測定できる。
結論的に、「非接触”温度計”」を「非接触型”体温計”」の代用として使用することは可能だと言える。

但し、「非接触”温度計”」(「赤外線”温度計”(放射”温度計”)」)は、通常「体温計でありません。」と記載されている。

「非接触”温度計”」を体温を測る為に購入する場合は自己責任でお願いします。
※「非接触”温度計”」(「赤外線”温度計”(放射”温度計”)」)口コミ比較は別記事をご参照下さい。⇒おでこで検温「非接触型体温計」(医療用)口コミ比較~おすすめは?