納豆はダイエット効果が期待できます。
一方、納豆を食べ過ぎると害や副作用があるのではと心配する方も…。
納豆の食べ過ぎによる”下痢”・”病気”・”太る”などといった害や副作用は本当?
食べ過ぎになるのは納豆1日何パック以上?
納豆の食べ過ぎに関する害や副作用を徹底解説します。

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納豆の効果効能

パックの納豆

納豆には以下の効果効能が期待できます。

・脳梗塞・心筋梗塞を予防する効果
・動脈硬化を防ぐ効果
・肥満防止効果
・糖尿病の予防効果
・認知症の予防効果
・骨折を予防する効果
・癌の予防効果
・アレルギー性鼻炎を改善する効果
・便秘改善効果

[関連記事]納豆の栄養・カロリー[100g及び1パックあたり]一覧表&効果

納豆の食べ過ぎによる害と副作用とは、どういうことか?

以上のように、納豆には様々な効果が期待できます。

その一方で、納豆の食べ過ぎによる害と副作用は本当にあるのでしょうか?

どんなに良い食品でも食べ過ぎると害になります。
まさに「腹八分目」です。

しかし、これを言ってしまうと話が終わってしまうので、「どんな食品でも食べ過ぎると害になる」ということは頭の片隅に置いといて、では、納豆の場合、具体的にどのような害と副作用の可能性があるのかを見ていきましょう。

食べ過ぎ=過剰摂取による害・副作用の問題は、どの食品についても付いて回る問題ですが、基本的にはその食品に含まれる栄養素の過剰摂取が問題になります。

さらに、この過剰摂取による害・副作用は、”毎日”、”長期”に渡り、その食品(栄養素やサプリ)を”摂取し続けた”時に起こりうる可能性を示唆するものです。

“一回食べ過ぎたから、即、害・副作用がある”わけでも、”毎日、安全な摂取上限を超える量を摂取し続けたら必ず害や副作用がある”というものではないことを付け加えておきます。

それでは、まず、納豆の栄養価を見てみましょう。
納豆(いわゆる糸引き納豆)には、丸大豆の納豆・ひきわり納豆の2種類がありますので、各々の100gあたり及び納豆1パック(50g)あたりの栄養価を表にしたものです。

過剰摂取による害・副作用が懸念される納豆の成分

過剰摂取による害・副作用が懸念される納豆に含まれる成分は以下のものです。

・プリン体
・セレン
・イソフラボン
・ビタミンK

プリン体の食べ過ぎによる害・副作用

【働き】
最近では人体にあるプリン体のうち、約80%は体内で合成され、食物から直接取り込まれるのは、20%に過ぎず、食物から摂取するプリン体が尿酸値にそれほど大きく影響を与えないことが分かってきました。

【食べ過ぎによる可能性のある害・副作用】
プリン体と言えば、痛風ですね。

【摂取上限】
痛風患者のプリン体摂取制限は400mgです。

【納豆何パック以上で食べ過ぎ?】
納豆100gのプリン体含有量は113mgで、1パック(50g)では56.5mg含まれています。

納豆7パックまではOKですが、プリン体は他の食品にも含まれているので、納豆7パックは多いということになります。

セレンの食べ過ぎによる害・副作用

【働き】
発育や生殖に欠かせない必須ミネラル。
強い抗酸化作用や活性酸素を除去する働きがあります。

【食べ過ぎによる可能性のある害・副作用】
セレンを慢性的に過剰摂取すると、爪の変形、脱毛、嘔吐、胃腸障害、下痢、末梢神経障害などを引き起こすとされています。

【摂取上限】
セレンの1日の上限摂取量は厚生労働省によると250μgです。

【納豆何パック以上で食べ過ぎ?】
納豆(丸大豆納豆)に含まれるセレンの量は、日本食品標準成分表によると1パック(50g)16μgです。

計算上は1日15パック食べ続けても許容範囲です。
しかし、他の栄養素の関係もありますので、15パックは食べ過ぎというか、元々、そんなに食べる人を想像できません。

イソフラボンの食べ過ぎによる害・副作用

【働き】
イソフラボンは大豆などの豆類に含まれるフラボノイド(ポリフェノール)の一種で、体内では女性ホルモンのエストロゲンと同様の働きをします。

イソフラボンには強い抗酸化作用があり、更年期障害の改善や、もう一つの女性ホルモンであるプロゲステロンが引き起こす、PMS(月経前症候群)の症状を軽減したり、乳がんの発生を減少されたりする効果が期待できます。

また、男性ホルモンが原因とされている薄毛や夏場の体臭を改善するなどの効果も期待できます。

【食べ過ぎによる可能性のある害・副作用】
イソフラボンを摂取し過ぎると、体内ではエストロゲンが分泌し過ぎるとみなし、エストロゲンの分泌が抑えられ、プロゲステロンの分泌が多くなり、ホルモンバランスが崩れる原因となりまる。

その結果、生理不順や子宮内膜増殖症など健康を損なうリスクが考えられます。

また、男性がイソフラボンを摂取すると、男性ホルモンを抑制して女性ホルモンを活性化させ、男性の性機能が衰えたり、 胸が膨らんできたり、筋肉がつきにくくなるなどの可能性も。

【摂取上限】
イソフラボンの1日の摂取許容量は70~75mg。

【納豆何パック以上で食べ過ぎ?
納豆には1パック(50g)に約37mgのイソフラボンが含まれています。
納豆は1日2パックまでならOK。

ビタミンKの食べ過ぎによる害・副作用

【働き】
出血の際に血を固めて止血する作用を促進する成分です。

【食べ過ぎによる可能性のある害・副作用】
人工弁の手術を受けた人、心房細動という不整脈のある方は,心臓の中で血栓ができやすく、人工弁の障害や脳梗塞、血栓症の原因になるので.これらの予防のためにワーファリンという血が固まらないようにする薬を服用しています。

ビタミンKは、このワーファリンの働きを阻害します。

【摂取上限】
ビタミンKの許容上限摂取量は厚生労働省によると30000μgと設定されています。

【納豆何パック以上で食べ過ぎ?】
納豆1パックにはビタミンKが300μg。
健康な方が納豆を食べる分には問題はありません。
ワーファリンを常用されている方は注意が必要です。
[関連記事]ビタミンKとは?ビタミンKの働き&多く含む食品・飲物・果物は?

納豆の成分別害・副作用一覧表

以上の内容を一覧表にまとめてみました。

 

成分名|内容害・副作用摂取上限量納豆1パックの含有量上限パック数
プリン体痛風400mgは56.5mg7パック
セレン爪の変形、脱毛、嘔吐、胃腸障害、下痢、末梢神経障害250μg16μg15パック
イソフラボン[女性]生理不順や子宮内膜増殖症[男性]男性の性機能が衰えたり、 胸が膨らんできたり、筋肉がつきにくくなる70~75mg37mg2パック
ビタミンKワーファリンの働きを阻害30000μg300μgワーファリンを常用されている方は注意が必要

以上を踏まえて、次の問題を考えます。

・納豆を食べ過ぎる太る?
・納豆を食べ過ぎると下痢になる?
・子供が納豆を食べ過ぎるとどうなる?
・1日何パック以上の納豆を食べると食べ過ぎになる?

納豆を食べ過ぎる太る?

ナットウキナーゼにダイエット効果があると言われる一方で「納豆を食べ過ぎる太る」という話も。

根拠として考えられるのは、納豆のカロリーです。
納豆1パック(50g)あたりのカロリーは100kcal。

他の摂取カロリーにもよりますが、仮に毎日納豆を3パック食べ続けたとします。
普段の食事にプラスしてこれを続けた場合、毎日300kcalずつ増えていくので、(7200kcal÷300kcal=)24日ごと体重が1㎏増える計算になります。
※脂肪1kgが燃焼するのに7200kcal必要と言われる。

納豆を毎日沢山食べるなら、他の食品を減らして摂取カロリーがオーバーにならないよう注意する必要があります。

納豆を食べ過ぎると下痢になる?

原因は主に2つ考えられます。

・セレンの摂りすぎ
・食物繊維の摂りすぎ
・納豆アレルギー

セレンの摂りすぎ

セレンを慢性的に過剰摂取すると、爪の変形、脱毛、嘔吐、胃腸障害、下痢、末梢神経障害などを引き起こすとされています。

食物繊維の摂りすぎ

食物繊維には腸に刺激を与えることで便秘の解消などの効果をもたらします。

しかしながら、摂取量が多すぎると下痢を起こす可能性も。
また、納豆には過剰摂取でお腹を壊す原因となりやすい「大豆オリゴ糖」、「納豆菌」も含まれていますので、これが原因で下痢を起こす可能性も考えられます。

納豆アレルギー

納豆を食べ過ぎたり、クラゲに刺されて体の中にポリガンマグルタミン酸(納豆のネバネバ成分)が入ると、納豆アレルギーになる可能性がありmす。

納豆を食べて吐き気や腹痛、下痢、蕁麻疹などの症状が出た場合は納豆アレルギーかもしれません。

納豆を食べ過ぎると痛風になる?

納豆は意外とプリン体が多く含まれているので、過剰摂取を続けた場合には痛風になる可能性があります。

子供が納豆を食べ過ぎるとどうなる?

子供と大人の食べ過ぎを考える時、薬の大人と子供の摂取量を考えると分かりやすいと思います。

即ち、体重に比例する、と。

大人が1日2パックなら体重が半分の子供は1日1パックと言う風に。

1日何パック以上の納豆を食べると食べ過ぎになる?

以上から1日2パックが妥当だと言えそうです。